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- 本記事の内容
- 『2022年1月実施』FP3級実技試験の過去問の解説です。
【日本FP協会】
Q.17
先に下記の資料をご覧ください。(Q16.17.18.19.20で使います)
航平さんは、60歳で定年を迎えた後、公的年金の支給が始まる65歳までの5年間の生活資金に退職一時金の一部を充てようと考えている。仮に退職一時金のうち500万円を年利2.0%で複利運用しながら5年間で均等に取り崩すこととした場合、年間で取り崩すことができる最大金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料>の3つの係数の中から最も適切な係数を選択して計算し、円単位で解答すること。また、税金や記載のない事項については一切考慮しないこととする。
- 960,800円
- 1,060,800円
- 1,104,000円
2が適切
1,060,800円が適切です。
今回のポイントは下記です。
- 使う係数は資本回収係数
- 係数が全く分からない場合
順に見ていきましょう。
- 使う係数は資本回収係数
『年金』というキーワードが出てきた場合、次のどちらかを使います。
- キーワード『年金』『取り崩す』
- 年金現価係数→現在いくらの元本が必要か?(げんざい)
資本回収係数→将来いくらずつ受け取れるか?(しょうらい)
将来のことについて聞かれているので、今回は資本回収係数を使用します。
よって計算式は下記になります。
5,000,000円×0.21216=1,060,800円
- 使う係数が全く分からない場合
設問から分かることは下記です。
- 500万円を5年間で均等に取り崩す。
- 年利2.0%で複利運用する。
つまり年間で取り崩すことができる金額は『500万円÷5年=100万円』とアタリを付けます。
さらに複利運用するので100万円を超える金額になると予想できます。
この場合近い数値は下記です。
減債基金係数 | 500万円×.019216=960,800円 |
資本回収係数 | 500万円×0.21216=1,060,800円 |
前述したように最低でも年間100万円を取り崩せないと退職金自体が減ってしまうため、減債基金係数はあり得ないことになります。
よって答えは資本回収係数ということが分かります。