FP3級【日本FP協会実技】2021年5月【問4】

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本記事の内容
『2021年5月実施』FP3級実技試験の過去問の解説です。
【日本FP協会】

Q.4

下記<資料>は、HXファンドの販売用資料(一部抜粋)である。この投資信託に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

2021年5月実施FP3級実技試験第4問の資料
  1. HXファンドは、国内および海外の資産を投資対象としている。
  2. HXファンドは、NISA(少額投資非課税制度)口座で購入することはできない。
  3. HXファンドを購入する際、投資家が支払う購入代金は「基準価額(1万口当たり)÷1万口×購入口数+購入時手数料(税込)+運用管理費用(税込)」である。

1が適切

1の解説

  • HXファンドは、国内および海外の資産を投資対象としている。

適切です。

資料より『内外』の記載があるため、国内および海外を投資対象としていることが分かります。


2の解説

  • HXファンドは、NISA(少額投資非課税制度)口座で購入することはできない。

不適切です。

HXファンドは株式を組み入れている株式投資信託なので、NISA口座での購入は可能です。

michi
michi

逆に国債や地方債、金融債のような公社債投資信託はNISAでは購入できません。

令和5年度税制改正の大綱等において、2024年以降のNISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が示されました。

下記のように改正されます。

2023年までのNISA

一般NISAつみたてNISAジュニアNISA(20歳未満)
非課税期間5年間20年間5年間
※ただし、2023年末以降に非課税期間が終了するものについては、20歳まで非課税で保有を継続可能
年間非課税枠120万円40万円80万円
投資可能商品上場株式・ETF・公募株式投信・REITなど長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託一般NISAと同じ
買付方法通常の買付け積立投資(累積投資契約に基づく買付け)のみ一般NISAと同じ
払出し制限なしなしあり(18歳までは払い出せない)
※災害等やむを得ない場合には、非課税での払出し可能。
2023年までのNISA比較表

注意

現行のNISA制度は2023年に終了し、2024年からは新NISAに移行します。

現NISAから新NISAへはロールオーバー(移管)できませんが、現行制度の非課税措置期間は引き続き適用されるため、2024年以降そのまま保有していても、最大5年(一般NISA、ジュニアNISA)および最大20年(つみたてNISA)は課税されません。

2024年以降のNISA

つみたて投資枠成長投資枠
非課税期間無期限無期限
口座開設期間恒久化恒久化
年間投資枠120万円240万円
非課税保有限度枠1,800万円(成長投資枠と合わせて)1,200万円(内数)
※例1 つみたて投資枠600万円+成長投資枠1,200万円=計1,800万円
※例2 つみたて投資枠1,000万円+成長投資枠800万円=計1,800万円
投資可能商品積立・分散投資に適した一定の投資信託
※現行のつみたてNISAと同じ
上場株式・投資信託等
※整理、管理銘柄、信託期間20年未満、高レバレッジ型および毎月分配型の投資信託等を除外
対象年齢18歳以上18歳以上
2024年からのNISA比較表

※ジュニアNISAは廃止されました。


3の解説

  • HXファンドを購入する際、投資家が支払う購入代金は「基準価額(1万口当たり)÷1万口×購入口数+購入時手数料(税込)+運用管理費用(税込)」である。

不適切です。

運営管理費用は日々差し引かれていくものなので、購入時には発生しません。

よって購入時の計算式は下記になります。

基準価額(1万口当たり)÷1万口×購入口数+購入時手数料(税込)

投資信託のおもな費用

購入時手数料 購入時に発生
運用管理費用(信託報酬) 日々発生
監査報酬 決算ごとに発生
売買委託手数料 投資信託が投資する株式などを売買時に発生
信託財産留保額 中途換金時に発生

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