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- 本記事の内容
- 『2021年9月実施』FP2級実技試験【中小事業主資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】
Q.3
先に下記の資料をご覧ください。(Q1.2.3で使います)
Mさんは、Aさんに対して、中小企業退職金共済制度(以下、「中退共」という)の概要について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、下記の〈語句群〉のなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。
「中退共は、中小企業の退職金制度を確立し、従業員の福祉の増進と中小企業の振興に寄与することを目的として設けられた制度です。
掛金は、被共済者(従業員)ごとに、毎月一定額の掛金を、( ① )します。
掛金については国の助成制度があり、新規加入の場合は、掛金月額の2分の1(被共済者ごとに上限5,000円)について加入後4カ月目から( ② )年間にわたり助成が受けられます。また、1万8,000円以下の掛金月額を増額する場合は、増額分の3分の1について増額月から( ② )年間にわたり助成が受けられます。法人が支出した掛金については、その( ③ )を損金の額に算入することができます。
被共済者が退職したときの退職金は、勤労者退職金共済機構から被共済者に直接支給され、事業主が受け取ることはできません。
なお、掛金納付月数が12カ月以上ある被共済者が中退共に加入している企業に転職した場合、前企業での中退共での退職金を請求せず、退職後( ④ )年以内に通算の申出を行えば、前企業での掛金納付月数を引き継ぐこともできます」
①→チ
②→イ
③→ル
④→ハ
- 掛金は、被共済者(従業員)ごとに、毎月一定額の掛金を、( 事業主が全額を負担 )します。
中退共制度の掛金は全額事業主が負担し、掛金の一部でも従業員に負担させることはできません。
掛金の納付方法:中退共HPより引用
- 掛金については国の助成制度があり、新規加入の場合は、掛金月額の2分の1(被共済者ごとに上限5,000円)について加入後4カ月目から( 1 )年間にわたり助成が受けられます。
新しく中退共制度に加入する事業主に
(1)掛金月額の2分の1(従業員ごと上限5,000円)を加入後4か月目から1年間、国が助成します。
(2)パートタイマー等短時間労働者の特例掛金月額(掛金月額4,000円以下)加入者については、(1)に次の額を上乗せして助成します。
掛金月額2,000円の場合は300円、3,000円の場合は400円、4,000円の場合は500円
新規加入助成:中退共HPより引用
- また、1万8,000円以下の掛金月額を増額する場合は、増額分の3分の1について増額月から1年間にわたり助成が受けられます。法人が支出した掛金については、その( 全額 )を損金の額に算入することができます。
中退共制度の掛金は、法人企業の場合は損金として、個人企業の場合は必要経費として、全額非課税となります。
制度について:中退共HPより引用
- なお、掛金納付月数が12カ月以上ある被共済者が中退共に加入している企業に転職した場合、前企業での中退共での退職金を請求せず、退職後( 3 )年以内に通算の申出を行えば、前企業での掛金納付月数を引き継ぐこともできます」
退職金は一般にその企業限りのものですが、中退共制度では加入企業から他の加入企業に転職した場合、次の条件を満たしていれば、前の企業での掛金納付実績をそのまま新しい契約に通算することができます。
掛金が12月以上納付されていること※会社都合の転職の場合は12月未満でも可能
前の企業を退職してから3年以内に申し出ること
前の企業で退職金を請求していないこと
制度について:中退共HPより引用
中退共関連の問題の出題率は低いですが、概要くらいは覚えておくいいです。
掛金の拠出 | 全額事業主負担 |
一般従業員 | 月額5,000円~30,000円の16段階 |
短時間労働者 | 月額2,000円~4,000円の3段階 |
業種 | ①常用従業員数 | ②資本金、出資金 |
一般業種(製造業、建設業等) | 300人以下 | 3億円以下 |
卸売業 | 100人以下 | 1億円以下 |
サービス業 | 100人以下 | 5千万円以下 |
小売業 | 50人以下 | 5千万円以下 |
※①、②はいずれかの条件を満たせばOK。
新加入助成 | 加入後4カ月目から掛金の2分の1(上限5,000円)を1年間助成 |
月額変更助成 | 18,000円以下の掛金を増額する場合は、増額分の3分の1を1年間助成※助成の対象は20,000円まで |
学科試験を解きたい。
きんざい実技試験:個人資産相談業務を解きたい。
きんざい実技試験:生保顧客資産相談業務を解きたい。
きんざい実技試験:損保顧客資産相談業務を解きたい。
日本FP協会実技試験を解きたい。