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- 本記事の内容
- 『2019年5月実施』FP3級実技試験【保険顧客資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】
Q.11
先に下記の資料をご覧ください。(Q10.11.12で使います)
Aさんの2018年分の所得税における所得控除に関する以下の文章の空欄①~③に入る語句の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。
- Aさんは、長男Cさんが負担すべき国民年金の保険料を支払っている。その保険料は、Aさんの社会保険料控除の対象と( ① )。
- Aさんが適用を受けることができる配偶者控除の控除額は、( ② )である。
- Aさんが適用を受けることができる扶養控除の控除額は、( ③ )である。
- ① ならない ② 26万円 ③ 101万円
- ① なる ② 26万円 ③ 63万円
- ① なる ② 38万円 ③ 101万円
3が適切
『ⅰ』と『ⅲ』が正確に分かっているかがポイントです。
よほど知識がある人でない限りは、本設問の資料のみで『ⅱ』は答えらえません。
- Aさんは、長男Cさんが負担すべき国民年金の保険料を支払っている。その保険料は、Aさんの社会保険料控除の対象と( なる )。
生計を一にしている配偶者やその他親族の負担すべき社会保険料支払った場合も、社会保険料控除を受けられます。
くわしくはNo.1130 社会保険料控除:国税庁をご覧ください。
- Aさんが適用を受けることができる配偶者控除の控除額は、( 38万円 )である。
そもそも配偶者控除額を求めるには居住者の合計所得額が分からなければなりません。
今回所得に関係する収入は下記3つです。
- Aさんの給与収入
- 一時払い養老保険の満期保険金
- 終身保険の解約返戻金
Aさんの給与収入から給与所得を求めます。
計算式は下記です。
給与収入-給与所得控除=給与所得
給与収入は980万円です。
給与所得控除は『980万円×10%+120万円=218万円』です。
給与所得控除は問12の表を使いましょう(笑)
よって980万円-218万円=762万円が給与所得です。
本設問の一時払い養老保険の満期保険金と終身保険の解約返戻金は一時所得です。
一時所得に計算式は下記になります。
一時所得に係る総収入-一時所得に係る総経費-特別控除(最高50万円)
よってあてはめると下記になります。
(1,100万円+490万円)-(1,000万円-420万円)-50万円=120万円
さらに課税される総所得金額に算入される際には2分の1になるので、『120万円×1/2=60万円』が課税される一時所得です。
よって『762万円+60万円=822万円』が居住者の合計所得金額となります。
これを資料に当てはめると配偶者控除額は38万円と分かります。
この問題のポイントは給与所得控除を覚えていないと解けないところです。
問12に資料がありますが、同じ問題のくくりとはいえ他資料を見ないと解けないのはチョットとなりますね。。
- Aさんが適用を受けることができる扶養控除の控除額は、( 101万円 )である。
資料から扶養控除額は下記になります。
年齢 | 控除額 | |
長男Cさん | 20歳 | 63万円 |
長女Dさん | 17歳 | 38万円 |
よって63万円+38万円=101万円となります。
年齢 | 控除額 | 区分 |
0歳以上16歳未満 | なし | |
16歳以上19歳未満 | 38万円 | 通常の扶養親族 |
19歳以上23歳未満 | 63万円 | 特定扶養親族 |
23歳以上70歳未満 | 38万円 | 通常の扶養親族 |
70歳以上で同居 | 58万円 | 老人扶養親族 |
70歳以上で同居以外 | 48万円 | 老人扶養親族 |