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- 本記事の内容
- 『2021年5月実施』FP3級実技試験の過去問の解説です。
【日本FP協会】
Q.8
浅田和久さんが2020年中に支払った生命保険の保険料は下記<資料>のとおりである。この場合の和久さんの2020年分の所得税の計算における生命保険料控除の金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料>の保険について、これまでに契約内容の変更はないものとする。また、2020年分の生命保険料控除額が最も多くなるように計算すること。
- 34,580円
- 40,000円
- 60,180円
3が適切
60,180円が適切です。
今回のポイントは下記です。
- 生命保険料控除とは
- 生命保険料控除の計算
順に見ていきましょう。
- 生命保険料控除とは
生命保険料控除を端的に説明すると下記3つに分けられます。
一般の生命保険契約 | 生命保険契約、定期保険、学資保険など |
介護医療保険契約 | 医療保険、がん保険、介護保険など |
個人年金保険契約 | 個人年金保険契約など |
生命保険料控除の対象外 | 災害割増特約、傷害特約など(新制度の場合) |
また生命保険料控除には以下のルールがあります。
契約時期 | 種類 | 所得税 | 所得税(合計) | 住民税 | 住民税(合計) |
新タイプ (平成24年1月1日以降に契約) | 一般生命 | 40,000円 | 120,000円 | 28,000円 | 70,000円 |
介護医療 | 40,000円 | 28,000円 | |||
個人年金 | 40,000円 | 28,000円 | |||
旧タイプ (平成23年12月31日までに契約) | 一般生命 | 50,000円 | 100,000円 | 35,000円 | 70,000円 |
個人年金 | 50,000円 | 35,000円 |
平成24年=2012年
資料より今回は新タイプの一般の生命保険料控除と介護医療保険料控除について問われていることが分かります。
- 生命保険料控除の計算
資料を基にそれぞれの控除額を計算します。
定期保険による控除額 | 58,320円×1/4+20,000円=34,580円 | 一般の生命保険料控除 |
がん保険による控除額 | 31,200円×1/2+10,000円=25,600円 | 介護保険料控除 |
今回はどちらも制限以内なのでそのまま金額を足します。
よって『34,580円+25,600円=60,180円』が生命保険料控除となります。