FP3級【きんざい:保険顧客】2020年9月【問9】

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本記事の内容
『2020年9月実施』FP3級実技試験【保険顧客資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】

Q.9

先に下記の資料をご覧ください。(Q7.8.9で使います)

2020年9月実施FP3級実技試験保険顧客資産相談業務問9の資料

X社が現在加入している《設例》の長期平準定期保険を下記<条件>にて解約した場合の経理処理(仕訳)として、次のうち最も適切なものはどれか。

<条件>
・X社が解約時までに支払った保険料の累計額は、4,400万円である。
・解約返戻金の額は、4,000万円である。
・配当等、上記以外の条件は考慮しないものとする。

2020年9月実施FP3級実技試験保険顧客資産相談業務問9の資料②

1が適切

前提として下記の知識が必要です。

  • 前払保険料→資産
  • 雑収入→資産
  • 現金・預金→資産
  • 定期保険料→損金
  • 雑損失→損金
michi
michi

前払保険料は次期にサービスを受ける権利という意味で資産の勘定科目です。


1の補足

  • 借方→現金・預金4,000万円
  • 貸方→前払保険料2,200万円、雑収入1,800万円

適切です。

旧法での長期平準定期保険は、保険期間の前半60%で払込保険料の2分の1を計上します。

今回の保険期間は65歳で22回の保険料を支払っており、95歳満了なので保険期間は52年です。

よって60%の期間である約31年は払込保険料の2分の1が計上されます。

今回は払込保険料が4,400万円で22年間の支払いなので、すべて資産計上されます。

計算すると下記になります。

4,400万円×1/2=2,200万円

これにより前払保険料が2,200万円、その他の分1,800万円を雑収入として経理処理します。


2の補足

  • 借方→現金・預金4,000万円雑損失400万円
  • 貸方→前払保険料2,200万円、定期保険料2,200万円

不適切です。

そもそも解約返戻金が4,000万円です。


3の補足

  • 借方→前払保険料2,000万円、定期保険料2,000万円
  • 貸方→現金・預金4,000万円

不適切です。

この経理処理のパターンは保険料を支払うときです。

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