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- 本記事の内容
- 『2019年9月実施』FP3級実技試験【個人資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】
Q.2
先に下記の資料をご覧ください。(Q1.2.3で使います)
Mさんは、現時点(2019年9月8日)においてAさんが死亡した場合に妻Bさんに支給される遺族厚生年金の金額等について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
- 「妻Bさんに支給される遺族厚生年金の額は、原則として、Aさんの厚生年金保険の被保険者記録を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の3分の2相当額になります」
- 「妻Bさんに支給される遺族厚生年金は、その計算の基礎となる被保険者期間の月数が300月に満たないため、300月とみなして年金額が計算されます」
- 「長男Dさんの18歳到達年度の末日が終了すると、妻Bさんの有する遺族基礎年金の受給権は消滅します。その後、妻Bさんが65歳に達するまでの間、妻Bさんに支給される遺族厚生年金の額に加給年金額が加算されます」
2が適切
- 「妻Bさんに支給される遺族厚生年金の額は、原則として、Aさんの厚生年金保険の被保険者記録を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の3分の2相当額になります」
不適切です。
報酬比例部分の4分の3が適切です。
michi
ちなみに3分の2になるのは~~手当金が多いです。
例として下記のようなものがあります。
- 遺族厚生年金→報酬比例部分の4分の3
- 遺族基礎年金の寡婦年金→老齢基礎年金の4分の3
- 出産手当金→支給開始日以前の12か月間の各月の標準報酬月額の平均÷30の3分の2
- 傷病手当金→支給開始日以前の12か月間の各月の標準報酬月額の平均÷30の3分の2
- 「妻Bさんに支給される遺族厚生年金は、その計算の基礎となる被保険者期間の月数が300月に満たないため、300月とみなして年金額が計算されます」
適切です。
- 厚生年金被保険者が死亡したとき
- 厚生年金被保険者であった者が資格喪失後、被保険者期間中に初診日がある傷病により当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡したとき
- 1級または2級の障害厚生年金の受給権者が死亡したとき
※短期要件に該当する場合、被保険者期間の月数が300月に満たないときは300月として計算します。
- 「長男Dさんの18歳到達年度の末日が終了すると、妻Bさんの有する遺族基礎年金の受給権は消滅します。その後、妻Bさんが65歳に達するまでの間、妻Bさんに支給される遺族厚生年金の額に加給年金額が加算されます」
不適切です。
設問の内容は中高齢寡婦加算の支給要件です。
michi
加給年金は老齢厚生年金に対しての上乗せ支給です。
下記要件1.2.3をすべて満たす必要があります。
厚生年金の被保険者期間20年以上の人において
- 特別支給の老齢厚生年金の定額部分が支給されるとき
- または65歳になり老齢厚生年金が支給されるとき
- 生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる
- または18歳到達年度末までの子どもがいる
- または1級、2級の障害状態にある20歳未満の子供がいる
- 加給年金対象者(この場合配偶者か子)の前年収入が850万円未満、または所得が655万5千円未満であること。