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- 本記事の内容
- 『2022年1月実施』FP3級実技試験【個人資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】
Q.4
先に下記の資料をご覧ください。(Q4.5.6で使います)
はじめに、Ｍさんは、Ｘ社株式の投資指標について説明した。ＭさんのＡさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
- 「株価の相対的な割高・割安を判断する指標として、ＰＥＲがあります。＜Ｘ社に関する資料＞から算出されるＸ社株式のＰＥＲは、12.5倍です」
- 「株主への利益還元の度合いを測る指標として、配当性向があります。＜Ｘ社に関する資料＞から算出されるＸ社の配当性向は、3.0％です」
- 「＜Ｘ社に関する資料＞から算出されるＰＥＲやＰＢＲ等の投資指標の数値は、同業他社の数値やＸ社の過去の傾向などと比較して、投資判断材料の１つとすることをお勧めします」
2が不適切
- 「株価の相対的な割高・割安を判断する指標として、ＰＥＲがあります。＜Ｘ社に関する資料＞から算出されるＸ社株式のＰＥＲは、12.5倍です」
適切です。
PER（株価収益率）の計算式は下記です。
株価÷1株当たりの純利益
資料より株価は2,000円と分かっているので、あとは1株当たりの純利益を求めます。
1株当たりの純利益は『当期純利益÷発行済み株式数』で求められます。
よってX株式会社の1株当たりの純利益は『480億円÷3億株＝160円』になります。
そしてX株式会社のPERは下記になります。
X株式会社のPER
2,000÷160＝12.5倍
- 「株主への利益還元の度合いを測る指標として、配当性向があります。＜Ｘ社に関する資料＞から算出されるＸ社の配当性向は、3.0％です」
不適切です。
X株式会社の配当性向は3.75%です。
配当性向の計算式は下記です。
年間配当総額÷当期純利益×100
よってX株式会社の配当性向は下記になります。
X株式会社の配当性向
180億円÷480億円×100＝3.75%
- 「＜Ｘ社に関する資料＞から算出されるＰＥＲやＰＢＲ等の投資指標の数値は、同業他社の数値やＸ社の過去の傾向などと比較して、投資判断材料の１つとすることをお勧めします」
適切です。
| PER | 株価÷1株あたりの純利益 |
| PBR | 株価÷1株あたりの純資産 |
| ROE | 当期純利益(税引き後純利益)÷自己資本×100 |
| 配当利回り | 1株あたりの年間配当金÷株価×100 |
| 配当性向 |
配当金総額÷当期純利益(税引き後純利益)×100 1株当たりの配当金÷1株当たりの当期純利益×100 |
| 自己資本比率 |
自己資本(純資産)÷総資本(負債+純資産)×100 |
