FP3級【きんざい:個人資産】2021年1月【問9】

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本記事の内容
『2021年1月実施』FP3級実技試験【個人資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】

Q.9

先に下記の資料をご覧ください。(Q7.8.9で使います)

2021年1月実施FP3級実技試験個人相談業務問9の資料

Aさんの2020年分の所得税の確定申告に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 「不動産所得の金額が20万円を超えるため、Aさんは所得税の確定申告をしなければなりません」
  2. 「Aさんは、所得税の確定申告をすることで、ふるさと納税で寄附した10万円の全額について、2020年分の所得税額から控除されます」
  3. 「確定申告書は、原則として、2021年2月16日から3月15日までの間にAさんの住所地を所轄する税務署長に提出してください」

2が不適切

1の解説

  • 「不動産所得の金額が20万円を超えるため、Aさんは所得税の確定申告をしなければなりません」

適切です。

給与所得、退職所得以外が20万円超なので確定申告の義務があります。

給与所得者で確定申告が必要なひと

  • 給与収入が2,000万円超
  • 2か所以上から給与を受けている
  • 給与所得、退職所得以外が20万円超
  • 医療費控除、雑損控除、寄付金控除を受けるとき
  • 住宅借入金等特別控除を受ける最初の年
  • 配当控除等税額控除をうけるときなど

くわしくはNo.1900 給与所得者で確定申告が必要な人:国税庁をご覧ください。


2の解説

  • 「Aさんは、所得税の確定申告をすることで、ふるさと納税で寄附した10万円の全額について、2020年分の所得税額から控除されます」

確定申告にてふるさと納税を利用した場合の控除額は下記です。

  1. 所得税分→(寄付金-2,000円)×所得税率
  2. 住民税分→(寄付金-2,000円)×10%
  3. 住民税の特例分→(寄付金-2,000円)×特例分の割合

上記により1.2.3を足すと(寄付金-2,000円)×100%が成り立つ仕組みです。

※FP3級では細かい計算は出題されないので税率部分は割愛します。

よって資料から100,000円-2,000円=98,000円が控除されるので全額ではありません。

michi
michi

上記から分かるように住民税からも控除されますし、そもそも所得税についても税額から控除されるのではなく、所得から控除されるので区分は『所得控除』です。


3の解説

  • 「確定申告書は、原則として、2021年2月16日から3月15日までの間にAさんの住所地を所轄する税務署長に提出してください」

適切です。

税金の申告期限の違い

所得税 翌年の2月16日~3月15日まで
贈与税 翌年の2月1日~3月15日まで
相続税 被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10カ月以内

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