FP2級【きんざい:生保顧客資産】2021年9月【問2】

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本記事の内容
『2021年9月実施』FP2級実技試験【生保顧客資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】

Q.2

先に下記の資料をご覧ください。(Q1.2.3で使います)

2021年9月実施FP2級実技試験【きんざい】生保顧客資産談業務問2の資料

次に、Mさんは、Aさんに対して、公的医療保険について説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

  1. 「Aさんが同一月内に同一の医療機関等に支払った医療費の一部負担金等の額が自己負担限度額を超える場合、所定の手続により、その支払った一部負担金等の全額が高額療養費として支給されます」
  2. 「仮に、AさんがX社に引き続き勤務し、業務外の事由による負傷または疾病の療養のために労務に服することができず、連続して3日間休業し、かつ、4日目以降の休業した日について事業主から賃金の支払がなかった場合、所定の手続により、4日目以降の休業した日について、傷病手当金が支給されます」
  3. 「傷病手当金の支給額は、休業1日につき、原則として、傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した12カ月間の各月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2に相当する額となり、その支給を開始した日から2年を限度として支給されます」

①→×

②→○

③→×

1の補足

  • 「Aさんが同一月内に同一の医療機関等に支払った医療費の一部負担金等の額が自己負担限度額を超える場合、所定の手続により、その支払った一部負担金等の全額が高額療養費として支給されます」

不適切です。

一部負担金の全額ではありません。所得に応じて自己負担限度額があります。

高額療養費の自己負担限度額(70歳未満)

所得区分 自己負担限度額 多数該当の場合

標準報酬月額83万円以上

報酬月額81万円以上

252,600円+(総医療費-842,000円)×1% 141,000円

標準報酬月額53万~79万円

報酬月額51万5千円以上~81万円未満

167,400円+(総医療費-558,000円)×1% 93,000円

標準報酬月額28万~50万円

報酬月額27万円以上~51万5千円未満

80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 44,400円

標準報酬月額26万円以下

報酬月額27万円未満

57,600円 44,400円

低所得者

被保険者が市区町村民税の非課税者等

35,400円 24,600円

療養を受けた月以前の1年間に、3ヵ月以上の高額療養費の支給を受けた(限度額適用認定証を使用し、自己負担限度額を負担した場合も含む)場合には、4ヵ月目から「多数該当」となり、自己負担限度額がさらに軽減されます。


2の補足

  • 「仮に、AさんがX社に引き続き勤務し、業務外の事由による負傷または疾病の療養のために労務に服することができず、連続して3日間休業し、かつ、4日目以降の休業した日について事業主から賃金の支払がなかった場合、所定の手続により、4日目以降の休業した日について、傷病手当金が支給されます」

適切です。


3の補足

  • 「傷病手当金の支給額は、休業1日につき、原則として、傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した12カ月間の各月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2に相当する額となり、その支給を開始した日から2年を限度として支給されます」

不適切です。

最長で1年6カ月が限度です。

michi
michi

1年6カ月でも治らない場合は、労災保険の傷病補償年金を受給できる可能性があります。


傷病手当金とは

要件① 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
要件② 仕事に就くことができないこと
要件③ 休業期間は原則給与の支払いがないこと(ある場合はその分が差し引かれます)
待期期間 連続して会社を休んだ3日間
最長期間 1年6か月
1日あたりの支給額 支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額の平均÷30日×3分の2

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