FP3級【きんざい:個人資産】2020年9月【問5】

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本記事の内容
『2020年9月実施』FP3級実技試験【個人資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】

Q.5

先に下記の資料をご覧ください。(Q4.5.6で使います)

2020年9月実施FP3級実技試験個人相談業務問5の資料

Mさんは、X社株式の購入等についてアドバイスした。MさんのAさんに対するアドバイスとして、次のうち最も適切なものはどれか。

  1. 「X社株式の次回の配当を受け取るためには、2020年11月30日(月)の4営業日前である2020年11月24日(火)までにX社株式を購入してください。2020年11月25日(水)以後にX社株式を購入した場合、次回の配当を受け取ることはできません」
  2. 「Aさんが特定口座(源泉徴収あり)でX社株式を株価4,000円で100株購入し、同年中に株価4,500円で全株売却した場合、その他の取引や手数料等を考慮しなければ、売買益5万円に対して20.315%相当額が源泉徴収等されます」
  3. 「X社株式を購入する場合、配当金や売買益等が非課税となる一般NISAを利用することが考えられます。一般NISA勘定に受け入れることができる限度額(非課税投資枠)は年間120万円、非課税期間は20年です」

2が適切

1の補足

  • 式の次回の配当を受け取るためには、2020年11月30日(月)の4営業日前である2020年11月24日(火)までにX社株式を購入してください。2020年11月25日(水)以後にX社株式を購入した場合、次回の配当を受け取ることはできません」

不適切です。

株式の配当を受け取るためには3営業日前である2020年11月26日(木)までに株式の購入をする必要があります。

michi
michi

紛らわしいですが問題文によって、取引日を含む場合と含まない場合があるので注意です。

  • 取引日を含んだ場合→3営業日前
  • 取引日を含まない場合→2営業日前

2の補足

  • 「Aさんが特定口座(源泉徴収あり)でX社株式を株価4,000円で100株購入し、同年中に株価4,500円で全株売却した場合、その他の取引や手数料等を考慮しなければ、売買益5万円に対して20.315%相当額が源泉徴収等されます」

適切です。

michi
michi

ちなみに源泉徴収無しの場合は20.315%の申告分離課税となります。


3の補足

  • 「X社株式を購入する場合、配当金や売買益等が非課税となる一般NISAを利用することが考えられます。一般NISA勘定に受け入れることができる限度額(非課税投資枠)は年間120万円、非課税期間は20年です」

不適切です。

一般NISAの非課税期間は5年間です(ロールオーバーしないことを前提で)

令和5年度税制改正の大綱等において、2024年以降のNISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が示されました。

実際には下記のように改正されます。この問題の知識は使えなくなるので注意してください。

2023年までのNISA

一般NISAつみたてNISAジュニアNISA(20歳未満)
非課税期間5年間20年間5年間
※ただし、2023年末以降に非課税期間が終了するものについては、20歳まで非課税で保有を継続可能
年間非課税枠120万円40万円80万円
投資可能商品上場株式・ETF・公募株式投信・REITなど長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託一般NISAと同じ
買付方法通常の買付け積立投資(累積投資契約に基づく買付け)のみ一般NISAと同じ
払出し制限なしなしあり(18歳までは払い出せない)
※災害等やむを得ない場合には、非課税での払出し可能。
2023年までのNISA比較表

注意

現行のNISA制度は2023年に終了し、2024年からは新NISAに移行します。

現NISAから新NISAへはロールオーバー(移管)できませんが、現行制度の非課税措置期間は引き続き適用されるため、2024年以降そのまま保有していても、最大5年(一般NISA、ジュニアNISA)および最大20年(つみたてNISA)は課税されません。

2024年以降のNISA

つみたて投資枠成長投資枠
非課税期間無期限無期限
口座開設期間恒久化恒久化
年間投資枠120万円240万円
非課税保有限度枠1,800万円(成長投資枠と合わせて)1,200万円(内数)
※例1 つみたて投資枠600万円+成長投資枠1,200万円=計1,800万円
※例2 つみたて投資枠1,000万円+成長投資枠800万円=計1,800万円
投資可能商品積立・分散投資に適した一定の投資信託
※現行のつみたてNISAと同じ
上場株式・投資信託等
※整理、管理銘柄、信託期間20年未満、高レバレッジ型および毎月分配型の投資信託等を除外
対象年齢18歳以上18歳以上
2024年からのNISA比較表

※ジュニアNISAは廃止されました。

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