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- 本記事の内容
- 『2022年1月実施』FP3級実技試験【個人資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】
Q.10
先に下記の資料をご覧ください。(Q10.11.12で使います)
甲土地に賃貸マンション(耐火建築物)を建築する場合の①建蔽率の上限となる建築面積と②容積率の上限となる延べ面積の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。
- ① 630㎡ ② 2,700㎡
- ① 720㎡ ② 2,700㎡
- ① 720㎡ ② 2,880㎡
2が適切
- 建蔽率の上限となる建築面積
720㎡が適切です。
今回のポイントは下記です。
- 建蔽率の緩和
- 建築面積の計算
順に見ていきましょう。
【建蔽率の緩和】
資料、問題文より下記の理由で建蔽率が緩和されます。
特定行政庁が指定する角地 | 10%緩和 |
準防火地域に耐火建築物を建築 | 10%緩和 |
指定建蔽率が60%なので、20%緩和されて80%になります。
【建築面積の計算】
上限となる建築面積の計算式は下記です。
敷地面積×建蔽率
よって『900㎡××80%(0.8)=720㎡』になります。
緩和率 | |
特定行政庁の指定する角地に建物を建てる | 10%加算 |
建蔽率80%以外、かつ防火地域内に耐火建築物を建てる (同等以上の延焼防止性能を持つ建築物も可) |
10%加算 |
建蔽率80%、かつ防火地域内に耐火建築物を建てる (同等以上の延焼防止性能を持つ建築物も可) |
緩和率が100%になる(制限なし) |
準防火地域に耐火建築物または準耐火建築物を建てる | 10%加算 |
(※注意)防火地域に準耐火建築物を建てる | 緩和なし |
- 容積率の上限となる延べ面積
2,700㎡が適切です。
今回のポイントは下記です。
- 前面道路の幅員12m未満での容積率
- 延べ面積の計算
順に見ていきましょう。
【前面道路の幅員12m未満での容積率】
まず前面道路についてですが、複数ある場合は幅が最も広い道路が採用されます。
今回は8mと6mがあるので、より幅が広い幅員8mの道路で計算します。
次に前面道路の幅員12m未満での容積率は、下記2つのうちで少ない方が採用されます。
- 指定容積率
- 前面道路の幅員による容積率の制限
上記をそれぞれ計算します。
- 300%
- 8m×4/10=320%
よって採用されるのは300%の方です。
【延べ面積の計算】
延べ面積を求める計算式は下記です。
敷地面積×容積率
上記より容積率の上限となる延べ面積は『900m×300%=2,700㎡』となります。