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- 本記事の内容
- 『2021年5月実施』FP2級実技試験【個人資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】
Q.3
先に下記の資料をご覧ください。(Q1.2.3で使います)
Mさんは、Aさんに対して、公的年金制度等の各種取扱いについて説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
- 「Aさんは、老齢基礎年金および老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をすることができます。仮に、Aさんが68歳0カ月で老齢基礎年金および老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をした場合の増額率は18.0%となります」
- 「Aさんは、老後の年金収入を増やすために、確定拠出年金の個人型年金に加入することができます。ただし、Aさんが確定拠出年金の個人型年金に加入した場合、国民年金基金や小規模企業共済制度には加入することができません」
- 「Aさんが国民年金基金に加入した場合、Aさんの都合で任意に脱退することはできません。加入員の資格喪失は限定された事由に該当した場合のみとなります」
①→×
②→×
③→○
- 「Aさんは、老齢基礎年金および老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をすることができます。仮に、Aさんが68歳0カ月で老齢基礎年金および老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をした場合の増額率は18.0%となります」
不適切です。
繰下げ受給は1ヶ月で0.7%増額なので『0.7×36月(3年)=25.2%』の増額率となります。
繰り上げ受給 | 繰り下げ受給 | |
対象年齢 | 60歳から65歳になるまでの5年間 | 65歳から70歳になるまでの5年間 |
受給額の変化 | ひと月につき0.5%減額(最大30%) | ひと月につき0.7%増額(最大42%) |
条件 | 基礎年金、厚生年金同時が必須 | 基礎年金、厚生年金と別々が可能 |
- 「Aさんは、老後の年金収入を増やすために、確定拠出年金の個人型年金に加入することができます。ただし、Aさんが確定拠出年金の個人型年金に加入した場合、国民年金基金や小規模企業共済制度には加入することができません」
不適切です。
- 国民年金基金→個人型年金と合わせて月額68,000円まで可能。
- 小規模企業共済→特に制限なし。それぞれの限度額(個人型月額68,000円、小規模企業共済月額70,000円)まで可能。
- 「Aさんが国民年金基金に加入した場合、Aさんの都合で任意に脱退することはできません。加入員の資格喪失は限定された事由に該当した場合のみとなります」
適切です。
国民年金基金への加入は任意ですが、いったん加入すればご自分の都合で任意に脱退することはできません。また、途中で他の国民年金基金へ任意に移ることもできません。
ただし、会社員になる等、国民年金の第1号被保険者でなくなった場合などは加入資格を喪失することになります。
よくあるご質問:国民年金基金HPより引用
掛金(月々) | 個人型年金と合わせて68,000円まで |
控除 | 社会保険料控除(全額) |
受け取り方法(遺族一時金) | 非課税 |
受け取り方法(年金) | 雑所得 |
特記事項 | 付加年金と同時加入はできません |
- 日本国内に居住している20歳以上60歳未満の自営業者、その家族、自由業、学生などの国民年金第1号被保険者。
- 60歳以上65歳未満の人、および海外に居住していて国民年金に任意加入している人。
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