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- 本記事の内容
- 『2021年1月実施』FP2級実技試験【中小事業主資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】
Q.4
先に下記の資料をご覧ください。(Q4.5.6で使います)
Mさんは、Aさんに対して、ジュニアNISAについて説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
- 「 ジュニアNISA口座の年間投資上限金額は120万円であり、当該口座で保有する上場株式の配当金や譲渡益について非課税となる期間は、当該非課税管理勘定が設けられた日の属する年の1月1日から最長で5年となります」
- 「 ジュニアNISA口座で保有する上場株式の配当金を非課税扱いにするためには、配当金の受取方法として、株式数比例配分方式と登録配当金受領口座方式のどちらかを選択する必要があります」
- 「 ジュニアNISA口座で保有する上場株式の配当金や売却代金について、口座開設者が3月31日時点で18歳である年の前年12月31日までに口座外へ払い出した場合、原則として、それまで受けた非課税分に対して課税されますが、2020年度税制改正により、2024年1月1日以降は、こうした払出し制限が解除される予定です」
①→×
②→×
③→○
- 「 ジュニアNISA口座の年間投資上限金額は120万円であり、当該口座で保有する上場株式の配当金や譲渡益について非課税となる期間は、当該非課税管理勘定が設けられた日の属する年の1月1日から最長で5年となります」
不適切です。
ジュニアNISAの年間投資上限金額は80万円です。
- 「 ジュニアNISA口座で保有する上場株式の配当金を非課税扱いにするためには、配当金の受取方法として、株式数比例配分方式と登録配当金受領口座方式のどちらかを選択する必要があります」
不適切です。
非課税扱いにするためには株式比例配分方式にする必要があります。
配当金 | 譲渡益 | 概要 | |
株式数比例配分方式 | 非課税 | 非課税 | 証券口座に配当金が入金される |
登録配当金受領口座方式 | 課税 | 指定した銀行口座にすべての配当金が入金される | |
個別銘柄指定方式 | 個別の保有銘柄ごとに銀行口座を指定する | ||
配当金領収証方式 | 配当金領収書を金融機関に持参し換金する |
- 「 ジュニアNISA口座で保有する上場株式の配当金や売却代金について、口座開設者が3月31日時点で18歳である年の前年12月31日までに口座外へ払い出した場合、原則として、それまで受けた非課税分に対して課税されますが、2020年度税制改正により、2024年1月1日以降は、こうした払出し制限が解除される予定です」
適切です。
michi
ちなみにジュニアNISAは2023年をもって終了となります。2023年の制度終了時点で20歳になっていない人は、20歳になるまでは非課税で保有可能(新規の買い付けは不可)です。
令和5年度税制改正の大綱等において、2024年以降のNISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が示されました。
実際には下記のように改正されます。この問題の知識は使えなくなるので注意してください。
一般NISA | つみたてNISA | ジュニアNISA(20歳未満) | |
---|---|---|---|
非課税期間 | 5年間 | 20年間 | 5年間 ※ただし、2023年末以降に非課税期間が終了するものについては、20歳まで非課税で保有を継続可能 |
年間非課税枠 | 120万円 | 40万円 | 80万円 |
投資可能商品 | 上場株式・ETF・公募株式投信・REITなど | 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 一般NISAと同じ |
買付方法 | 通常の買付け | 積立投資(累積投資契約に基づく買付け)のみ | 一般NISAと同じ |
払出し制限 | なし | なし | あり(18歳までは払い出せない) ※災害等やむを得ない場合には、非課税での払出し可能。 |
注意
現行のNISA制度は2023年に終了し、2024年からは新NISAに移行します。
現NISAから新NISAへはロールオーバー(移管)できませんが、現行制度の非課税措置期間は引き続き適用されるため、2024年以降そのまま保有していても、最大5年(一般NISA、ジュニアNISA)および最大20年(つみたてNISA)は課税されません。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
非課税期間 | 無期限 | 無期限 |
口座開設期間 | 恒久化 | 恒久化 |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度枠 | 1,800万円(成長投資枠と合わせて) | 1,200万円(内数) ※例1 つみたて投資枠600万円+成長投資枠1,200万円=計1,800万円 ※例2 つみたて投資枠1,000万円+成長投資枠800万円=計1,800万円 |
投資可能商品 | 積立・分散投資に適した一定の投資信託 ※現行のつみたてNISAと同じ | 上場株式・投資信託等 ※整理、管理銘柄、信託期間20年未満、高レバレッジ型および毎月分配型の投資信託等を除外 |
対象年齢 | 18歳以上 | 18歳以上 |
※ジュニアNISAは廃止されました。