FP3級【日本FP協会実技】2020年9月【問20】

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本記事の内容
『2020年9月実施』FP3級実技試験の過去問の解説です。
【日本FP協会】

Q.20

先に下記の資料をご覧ください。(Q16.17.18.19.20で使います)

2020年9月実施FP3級実技試験第20問の資料

秀則さんの年金加入歴は下記のとおりである。仮に、秀則さんが現時点(47歳)で死亡した場合、秀則さんの死亡時点において妻の美鈴さんに支給される公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、秀則さんは、入社時(22歳)から死亡時まで厚生年金保険に加入しているものとし、遺族給付における生計維持要件は満たされているものとする。

2020年9月実施FP3級実技試験第20問の資料②
  1. 死亡一時金と遺族厚生年金が支給される。
  2. 遺族厚生年金のみが支給される。
  3. 遺族基礎年金と遺族厚生年金が支給される。

3が適切

1の解説

  • 死亡一時金と遺族厚生年金が支給される。

不適切です。

美鈴さんは死亡一時金を受け取ることはできません。

死亡一時金の受給要件

  • 死亡した者が第1号被保険者として保険料を納付した期間が3年以上ある
  • 死亡した被保険者が老齢基礎年金、障害基礎年金を受け取っていない
  • 遺族が遺族基礎年金を受けられない
  • 亡くなった時に生計を一にしている配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹が対象
  • 寡婦年金も受給できる場合はどちらか選択する

資料より

  1. 秀則さんが国民年金の保険料を納付した期間が2年
  2. 美鈴さんが遺族基礎年金の受給要件を満たしている

よって死亡一時金を受給できないことが分かります。


2の解説

  • 遺族厚生年金のみが支給される。

不適切です。

遺族基礎年金も受給可能です。

遺族基礎年金の受給要件(配偶者と子が受給権者の場合)

遺族の範囲 死亡した人に生計を維持されていた子のある配偶者、または子
給付額 老齢基礎年金と同じ金額
子の加算 2人目まで→224,700円(令和3年度)
3人目以降→74,900円(令和3年度)

遺族給付における『子』とは

  • 18歳到達年度末日までの子。
  • 20歳未満で障害等級1級または2級の障害状態にある子。
  • 婚姻していないこと。
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上記により長女綾香さんが18歳到達年度末日になるまでは遺族基礎年金を受給できます。

また遺族基礎年金の支給終了後は、遺族厚生年金に上乗せされる中高齢寡婦加算を受給できるようになります。


3の解説

  • 遺族基礎年金と遺族厚生年金が支給される。

適切です。

遺族厚生年金の年金支給要件

短期要件

  • 厚生年金被保険者が死亡したとき
  • 厚生年金被保険者であった者が資格喪失後、被保険者期間中に初診日がある傷病により当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡したとき
  • 1級または2級の障害厚生年金の受給権者が死亡したとき

死亡したものによって生計を維持されていた配偶者または子、父母、孫、祖父母が受給できる

※短期要件に該当する場合、被保険者期間の月数が300月に満たないときは300月として計算します。

解説は以上で終了です。お疲れさまでした。

解説終了

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