FP3級【日本FP協会実技】2021年1月【問12】

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本記事の内容
『2021年1月実施』FP3級実技試験の過去問の解説です。
【日本FP協会】

Q.12

長岡さんが2020年中に支払った医療費等が下記<資料>のとおりである場合、長岡さんの2020年分の所得税の確定申告における医療費控除の金額として、正しいものはどれか。なお、長岡さんの2020年分の所得は給与所得600万円のみであり、支払った医療費等はすべて長岡さんおよび生計を一にする妻のために支払ったもので、保険金等で補てんされたものはない。また、医療費控除の金額が最も大きくなるよう計算すること。

2021年1月実施FP3級実技試験第12問の資料
  1.  103,000円
  2.  95,000円
  3.  70,000円

3が適切

70,000円が適切です。

今回のポイントは下記です。

  1. 医療費控除の対象
  2. 長岡さんの所得
  3. 医療費控除の計算

順に見ていきましょう。


1の解説

  • 医療費控除の対象

本設問の医療費控除の対象は入院代の170,000円のみです。

医療費控除の対象

医療費控除の対象
医療費控除対象外
  • 病院での診療費、治療費、入院費
  • 医師の処方箋をもとにした医薬品の費用
  • 市販の風邪薬、下痢止め薬
  • 治療に必要な医療器具の購入費
  • 通院に必要な交通費(公共交通機関)
  • 介護保険の対象となる介護費用
  • 人間ドック(重大な病気が発見された場合)など
  • 市販の漢方薬、目薬、発毛剤
  • 健康食品、サプリメントなど
  • 予防注射の費用
  • 美容整形の費用
  • マイカー通院のガソリン代や駐車料金
  • 自身の都合による差額ベッド代
  • 里帰り出産のための交通費
  • 人間ドック(病気が発見されない)

2の解説

  • 長岡さんの所得

設問より長岡さんの所得は600万円です。

所得での控除額の違いは下記。

医療費控除の計算式
  • 200万円超→実際に支払った医療費の合計額-保険金などで補填される金額-10万円
  • 200万円未満→総所得金額の5%

よって計算式は『200万円超』を使います。


3の解説

  • 医療費控除の計算

医療費控除の計算は下記になります。

医療費控除対象費用 170,000円
保険金等補填された金額 0円

よって『170,000円-0円-100,000円=70,000円』が医療費控除の金額です。

michi
michi

医療費控除は確定申告をしなければ適用されないことも覚えておきましょう!

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