FP2級【きんざい:個人資産】2021年5月【問6】

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本記事の内容
『2021年5月実施』FP2級実技試験【個人資産相談業務】の過去問の解説です。
【きんざい】

Q.6

先に下記の資料をご覧ください。(Q4.5.6で使います)

2021年5月実施FP2級実技試験個人相談業務問6の資料

Mさんは、Aさんに対して、つみたてNISAについて説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

  1. 「 つみたてNISAの年間の非課税投資の上限は40万円です。購入は累積投資契約に基づく定期かつ継続的な買付けを行う方法に限られていますが、使い切れなかった非課税投資枠は翌年以降に繰り越すことができますので、年の途中から始めても、非課税投資枠を無駄にすることはありません」
  2. 「 つみたてNISAの従来の非課税期間は20年間ですが、2020年度税制改正により、2021年から非課税期間が25年間に延長されています」
  3. 「 つみたてNISA勘定に受け入れることができる商品は、所定の要件を満たすインデックス型の公募株式投資信託に限られています。X社株式をつみたてNISA勘定に受け入れることはできません」

①→×

②→×

③→×

①の解説

  • 「 つみたてNISAの年間の非課税投資の上限は40万円です。購入は累積投資契約に基づく定期かつ継続的な買付けを行う方法に限られていますが、使い切れなかった非課税投資枠は翌年以降に繰り越すことができますので、年の途中から始めても、非課税投資枠を無駄にすることはありません」

不適切です。

つみたてNISAおよび一般NISAの非課税投資枠は翌年度に繰り越せません。


②の解説

  • 「 つみたてNISAの従来の非課税期間は20年間ですが、2020年度税制改正により、2021年から非課税期間が25年間に延長されています」

不適切です。

そのような改正はありません。

ちなみにこの改正により、つみたてNISAの制度の期限が2037年末から2042年末の5年間に延長されました。

michi
michi

2024年から始まる新NISAの概要の一部分です。

前問の通り2021年9月のFP試験にてすでに出題されていますので、これからは新NISAを覚えていきましょう。


③の解説

  • 「 つみたてNISA勘定に受け入れることができる商品は、所定の要件を満たすインデックス型の公募株式投資信託に限られています。X社株式をつみたてNISA勘定に受け入れることはできません」

不適切です。

つみたてNISAは公募株式投資信託(インデックス型、アクティブ型)、およびETF(上場投資信託)に投資可能です。

michi
michi

X社は東証一部上場の企業なので『TOPIX ETF』などに関連性があります。

令和5年度税制改正の大綱等において、2024年以降のNISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が示されました。

実際には下記のように改正されます。この問題の知識は使えなくなるので注意してください。

2023年までのNISA

一般NISAつみたてNISAジュニアNISA(20歳未満)
非課税期間5年間20年間5年間
※ただし、2023年末以降に非課税期間が終了するものについては、20歳まで非課税で保有を継続可能
年間非課税枠120万円40万円80万円
投資可能商品上場株式・ETF・公募株式投信・REITなど長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託一般NISAと同じ
買付方法通常の買付け積立投資(累積投資契約に基づく買付け)のみ一般NISAと同じ
払出し制限なしなしあり(18歳までは払い出せない)
※災害等やむを得ない場合には、非課税での払出し可能。
2023年までのNISA比較表

注意

現行のNISA制度は2023年に終了し、2024年からは新NISAに移行します。

現NISAから新NISAへはロールオーバー(移管)できませんが、現行制度の非課税措置期間は引き続き適用されるため、2024年以降そのまま保有していても、最大5年(一般NISA、ジュニアNISA)および最大20年(つみたてNISA)は課税されません。

2024年以降のNISA

つみたて投資枠成長投資枠
非課税期間無期限無期限
口座開設期間恒久化恒久化
年間投資枠120万円240万円
非課税保有限度枠1,800万円(成長投資枠と合わせて)1,200万円(内数)
※例1 つみたて投資枠600万円+成長投資枠1,200万円=計1,800万円
※例2 つみたて投資枠1,000万円+成長投資枠800万円=計1,800万円
投資可能商品積立・分散投資に適した一定の投資信託
※現行のつみたてNISAと同じ
上場株式・投資信託等
※整理、管理銘柄、信託期間20年未満、高レバレッジ型および毎月分配型の投資信託等を除外
対象年齢18歳以上18歳以上
2024年からのNISA比較表

※ジュニアNISAは廃止されました。

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