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- 本記事の内容
- 『2022年1月実施』FP2級学科試験の過去問の解説です。
【共通】
Q.23
固定利付債券の利回り(単利・年率)と価格との関係に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、手数料、経過利子、税金等については考慮しないものとし、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入するものとする。
- (ア)0.10% (イ)低い
- (ア)0.10% (イ)高い
- (ア)0.79% (イ)低い
- (ア)0.79% (イ)高い
4が適切
- 表面利率が0.30%で、償還までの残存期間が5年の固定利付債券を、額面100円当たり101円で購入した投資家が、2年後に、その固定利付債券を額面100円当たり102円で売却した。この場合の所有期間利回りは( 0.79% )であり、
利回り計算については下記を当てはめましょう。
①表面利率 | 0.3% |
②売却or額面価格 | 102円 |
③買付or発行価格 | 101円 |
④所有期間 | 2年 |
michi
今回は所有期間利回りと最終利回りの2つがありますが、2年後に売却しているので所有期間利回りを使います。
計算式は下記です。
計算式がイマイチ分からない方は下記のような考え方がおすすめです。
つまり債券の利回りの計算とは『利息部分』と『償還益(売却益)部分』を足したものを、買い付け金額で割ることにより、1年間の利益の割合を求めることを言います。
- 償還期限まで5年間保有した場合の最終利回りよりも( 高い )。
最終利回りは額面100円で償還されるので、102円で売却できる所有期間利回りの方が利回り(1年間の利益の割合)が高いことが分かります。
- 表面利率がパーセンテージ表記なのになぜ償還益部分と合わせられるのか?
- 表面利率は額面100円に対しての利率なので『100円×2%=2円』になるからです。つまり表面利率の値と円の値は一致するので、償還益部分と合わせられるということになります。
- 償還益部分についてなぜ残存期間で割るのか?
- 1年間の利益を求めたいから。(利回りがそもそも1年間の利益の割合)
例えば額面金額100円で買い付け金額90円だと利益が10円になりますが、仮に5年持っていたとすると10円÷5円で『1年あたり』2円の利益になります。
- 利息部分と償還益部分を足したものをなぜ買い付け金額で割るのか?
- 1年間の利益の割合を求めたいから。(利回りがそもそも1年間の利益の割合)
例えば1年間において表面利率と償還益部分を合わせると10円の収益が出ました。買い付け金額は200円です。さて儲けの割合はどれくらいでしょうか?という場合、10円÷200円×100=5%(利回り)になります。