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- 本記事の内容
- 『2021年5月実施』FP2級学科試験の過去問の解説です。
【共通】
Q.30
東京証券取引所が公表した2010年および2020年における「投資部門別 株式売買状況 東証第一部[金額]委託内訳」をもとに作成した、投資主体別の動向を示す下記<資料>に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 2010年および2020年において個人(現金取引と信用取引の合計)はいずれも売り越しており、2010年の売越し額は2020年の売越し額の約2倍である。
- 2010年の海外投資家の買越し額は個人(現金取引と信用取引の合計)の売越し額を上回り、2020年の海外投資家の売越し額は個人(現金取引と信用取引の合計)の売越し額を上回る。
- 2010年と2020年を個人で比較すると、2020年は売り買い共に現金取引金額に比べて信用取引金額の方がより増加している。
- 2010年と2020年を海外投資家で比較すると、2020年は売買代金の委託合計金額に占める海外投資家の取引金額の割合が低下している。
4が不適切
- 2010年および2020年において個人(現金取引と信用取引の合計)はいずれも売り越しており、2010年の売越し額は2020年の売越し額の約2倍である。
適切です。
必要部分のみを抽出します。
2010年 | 2020年 | |||
売り | 買い | 売り | 買い | |
現金 | 23.5 | 20.8 | 39.7 | 36.8 |
信用 | 31.2 | 31.7 | 68.4 | 70.1 |
合計 | 54.7 | 52.5 | 108.1 | 106.9 |
表より分かることは下記です。
- 2010年、2020年ともに売り越している
- 108.1÷54.7=1.976…≒2なので約2倍
よって設問は正しいことが分かります。
- 2010年の海外投資家の買越し額は個人(現金取引と信用取引の合計)の売越し額を上回り、2020年の海外投資家の売越し額は個人(現金取引と信用取引の合計)の売越し額を上回る。
適切です。
必要部分のみ抽出します。
2010年 | 2020年 | |||
売り | 買い | 売り | 買い | |
現金 | 23.5 | 36.8 | ||
信用 | 31.2 | 70.1 | ||
個人合計 | 54.7 | 106.9 | ||
海外投資家 | 156.1 | 412.5 |
表より分かることは下記です。
- 2010年→156.1(海外投資家)> 54.7(個人合計)
- 2020年→412.5(海外投資家>106.9(個人合計)
よって設問が正しいことが分かります。
- 2010年と2020年を個人で比較すると、2020年は売り買い共に現金取引金額に比べて信用取引金額の方がより増加している。
適切です。
必要部分のみ抽出します。
2010年 | 2020年 | |||
売り | 買い | 売り | 買い | |
現金 | 23.5 | 20.8 | 39.7 | 36.8 |
信用 | 31.2 | 31.7 | 68.4 | 70.1 |
合計 | 54.7 | 52.5 | 108.1 | 106.9 |
本設問の場合はどれだけ増加しているか(増加率)を見ます。
よってそれぞれの計算式は下記になります。
(売り)39.7÷23.5×100=168.9…≒169%
(買い)36.8÷20.8×100=176.9…≒177%
(売り)68.4÷31.2×100=219.2…≒219%
(買い)70.1÷31.7×100=221.1…≒221%
よって設問の通り売り買い共に信用取引の方が増加しています。
- 2010年と2020年を海外投資家で比較すると、2020年は売買代金の委託合計金額に占める海外投資家の取引金額の割合が低下している。
不適切です。
2020年の方が割合は高いです。
本設問は全ての合計金額のなかで、海外投資家の取引金額の割合を求めます。
まず必要部分のみ抽出します。
2010年 | 2020年 | |||
売り | 買い | 売り | 買い | |
海外投資家 | 152.9 | 156.1 | 412.5 | 409.2 |
委託合計額 | 242.3 | 243.6 | 568.7 | 564.5 |
よって計算式は下記になります。
(152.9+156.1)÷(242.3+243.6)×100=309÷485.9×100=63.59…≒63.6%
(412.5+409.2)÷(568.7+564.5)×100=821.7÷1133.2×100=72.51≒72.5%
よって2020年の方が割合が高いので不適切と分かります。