ARE(旧アサヒ)ホールディングス(5857)は高配当?おすすめポイントやデメリットも解説

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悩んでいる人
悩んでいる人

ARE(旧アサヒ)ホールディングス株が高配当と聞きました。いま注目の環境分野、貴金属リサイクルや産業廃棄物処理で業績を上げているみたい。おすすめポイントやデメリットもあれば教えてください。

こんなお悩みを解決します。

注意

本記事の内容はあくまで個人的見解です。投資助言や勧誘を目的としていません。

リスクを考慮した上、ご自身の判断で投資を行ってください。いかなる損失についても責任を負いかねます。

また、記事内のデータはすべて執筆時のものです。最新の情報は各社のIRをチェックしてください。

本記事の内容
ARE(旧アサヒ)ホールディングスとは
ARE(旧アサヒ)ホールディングス株のおすすめポイント
ARE(旧アサヒ)ホールディングス株のデメリット
ARE(旧アサヒ)ホールディングスの株価の推移(チャート)
ARE(旧アサヒ)ホールディングス株の配当金、配当利回り、配当性向
ARE(旧アサヒ)ホールディングスの配当金がもらえるのはいつ?
ARE(旧アサヒ)ホールディングスの売上の推移
ARE(旧アサヒ)ホールディングスの財務状況
ARE(旧アサヒ)ホールディングスのキャッシュフロー
ARE(旧アサヒ)ホールディングス株の評判、口コミ
ARE(旧アサヒ)ホールディングス株の購入方法
ARE(旧アサヒ)ホールディングスのよくある質問
ARE(旧アサヒ)ホールディングス株以外のおすすめ高配当銘柄

記事の信頼性

Webライターのみらいのびたです。

高配当日本株、米国株を中心に長期保有のスタイルで運用中。投資歴26年で配当、利子収入は積算400万円以上。生涯運用益も8桁越え。

株の運用は、日々の研鑽がモットーです。

みらいのびたです。

記事の監修者

CFP®(申請中)、AFP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。

リスクの少ない運用を実施中。

高配当日本株や米国株をはじめ、投資の勉強のためREIT、金、FX、仮想通貨などあらゆる資産を保有。

michi(みち)
です。

今回はARE(旧アサヒ)ホールディングス株について解説いたします。

  • 高い営業利益率
  • 2023年3月期の売上が前年より大幅増加
  • 配当額が10年で3倍
  • 15年も減配がない

AREホールディングスは、リサイクル事業などに関わる「環境配慮型企業」です。

今時流に乗っているし、利益もしっかり出して高配当を実現していますよ。

さらに2023年度の売上を大幅に上方修正し、勢いがあります。

今回はAREホールディングスの売上、利益などの数値を検証したうえで、おすすめのポイントをデメリットを含めて紹介いたします。

ご投資の参考にしていただければ幸いです。

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ARE(旧アサヒ)ホールディングスとは

まずはARE(旧アサヒ)ホールディングスの概要を説明いたします。※執筆当時のデータです。

上場会社名ARE(旧アサヒ)ホールディングス株式会社
ARE Holdings, Inc
上場取引所東京証券取引所プライム市場(旧東証一部)
コード番号5857
本社所在地神戸本社
〒650-0001 兵庫県神戸市中央区加納町4-4-17ニッセイ三宮ビル16F
TEL 078-333-5633 FAX 078-333-5681
東京本社
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-7-12サピアタワー11F
TEL 03-6270-1833 FAX 03-6270-1859
創業1952年7月
設立2009年4月
事業内容貴金属リサイクル、産業廃棄物処理およびその他の環境保全
代表者代表取締役社長 東浦 知哉
資本金7,790百万円
年商292,449百万円(2023年3月期)
年初来高値2,096円 (2023年3月10日)
年初来安値 1,816円(2023年8月17日)
配当利回り4.46~4.96%(年初来高値~安値における配当金)
配当金1株90円(2023年)
1株90円(2024年予想)
決算期3月末日
IR情報https://www.asahiholdings.com/ir/
公式HPhttps://www.asahiholdings.com/
AREホールディングスの概要の概要

AREホールディングスの事業は「貴金属事業」と「環境保全事業」です。

たとえばAREホールディングスの事業の売上の約90%を占める「貴金属事業」は、貴金属を含むスクラップから高純度の貴金属を回収したり、北米の鉱山会社から調達した金や銀の原材料の精錬事業を行っています。

貴金属事業セグメント(アサヒホールディングスのウェブページ)
貴金属事業セグメント(AREホールディングスのウェブページ

指輪やネックレスなどの貴金属や車の触媒、金歯などを回収し、純度の高い金やプラチナなどを製錬していますよ。

また、「環境保全事業」は工場などから排出された廃棄物をリサイクルして無害化、堆肥原料や耐火レンガ再利用する事業です。

環境保全事業セグメント(アサヒホールディングスのウェブページ)
環境保全事業セグメント(AREホールディングスのウェブページ

AREホールディングスの事業活動は、地球環境への貢献度が極めて高いと言えますね。

みらいのびた
みらいのびた

AREホールディングスの事業活動はSDGsそのものです。

ARE(旧アサヒ)ホールディングスのおすすめポイント

AREホールディングスのおすすめポイントは下記です。

  • 高い営業利益率
  • 2023年3月期の売上が前年より大幅増加
  • 配当額が10年で3倍
  • 15年も減配がない

それぞれ分かりやすく説明していきますね。

高い営業利益率

AREホールディングスの営業利益率は10%前後と安定して高いです。

2019年2020年2021年2022年2023年2024年
(予想)
営業利益率11.2%13.2%15.2%13.7%6.58%7.6%

2024年は金属価格の動きが難しい中7.6%と固めの予想ですが、それでも十分な利益率です。

営業利益が高い=本業がうまくいっていることの証明なので、安心して見ていられますね。

2023年3月期の売上が前年より大幅増加

AREホールディングスの2023年3月期の売上が前年から大幅に増加しました。

売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
当期純利益
(百万円)
包括利益
(百万円)
2014年3月期連結94,2549,6299,9855,9696,418
2015年3月期連結111,41710,48010,5615,7745,973
2016年3月期連結118,4738,7058,5105,0312,554
2017年3月期連結106,8282,0381,751△1,213△2,217
2018年3月期連結115,79713,79113,4109,4169,576
2019年3月期連結128,66914,47813,7919,0007,633
2020年3月期連結135,56318,01017,6509,8465,690
2021年3月期連結164,77625,12626,13625,72533,434
2022年3月期連結192,42226,44626,37218,73515,173
2023年3月期連結292,44919,26316,05210,92912,761
2024年3月期連結
(予想)
250,00019,00018,50013,200
売上、利益の推移

AREホールディングスの2023年3月期(通期)の事業が好調の理由は以下の3点です。

  • AREホールディングスが取り扱う貴金属製品販売量が増加した。
  • 北米貴金属精錬事業において金銀製品の加工・販売が増加した。
  • コロナ明けで経済活動全般に回復の動きが見られた。

さらに上がり続けている金価格も大きな要因です。

※金の価格トレンド

金の相場(引用;日本マテリアルウェブページ)
金の相場(引用;日本マテリアルウェブページ
みらいのびた
みらいのびた

金の小売価格は今なお上昇していますよ。

また、環境保全事業における医療系廃棄物や消毒薬関連などの廃液の増加も収益向上に寄与しています。

この傾向もコロナによる人々の衛生管理に対する考え方が影響していると考えられます。

2023年3月期(通期)は売上が前年比プラス52%と絶好調でしたが、営業利益は前年比マイナス27.2%と急落しました。

原因は下記です。

  • 自動車触媒に含まれるロジウムの価格が第4四半期を中心に急落かつヘッジが難航

具体的には1年間でロジウムの価格が1トロイオンスあたり18,000ドルから8,000ドルと下がってしまい、棚卸資産の価値にダメージを与えてしまいました。※1トロイオンス:約31g

AREホールディングスでは価格の急な値動きに対するヘッジを行っていますが、それも追いつかなかったとのことです。

キャッシュフローを見てみると棚卸資産の額が200億円ほど減っていたので、1つの要因としてロジウムの価格下落が挙げられると思われます。

執筆時ではさらに半額の1トロイオンスあたり4,100ドルと下落し続けています。

みらいのびた
みらいのびた

ちなみにロジウムが高騰したのは2019年から2021年にかけてのみで、ほかの期間は1トロイオンスあたり3,000ドル付近です。またコロナ明けで経済が回復したことにより自動車の売買も活発になると予想されるので、これ以上値下がることは考えづらいですね。

配当額が10年で3倍

AREホールディングスの配当金は10年で3倍になりました。

配当金(1株あたり)配当利回り※配当性向
2010年3月25円(分割後※)1.33~2.04 %22.83%
2011年3月25円(分割後※)1.20~2.17 %26.30%
2012年3月30円(分割後※)1.63~2.09 %32.80%
2013年3月30円(分割後※)1.48~2.46 %43.10%
2014年3月30円(分割後※)1.38~2.13 %32.70%
2015年3月30円(分割後※)1.37~1.93 %33.90%
2016年3月30円(分割後※)1.26~2.13 %
2017年3月30円(分割後※)1.32~2.24 %23.30%
2018年3月31.5円(分割後※)1.21~1.73 %52.60%
2019年3月60円(分割後※)2.47~3.15 %52.00%
2020年3月85円(分割後※)2.97~4.32 %26.00%
2021年2月85円(分割後※)3.85~4.01 %37.80%
2022年3月90円4.08~4.25 %44.20%
2023年3月90円3.85~4.89 %63.7%
2024年3月
(予想)
90円40%
目標
配当金、配当利回り、配当性向

※2021年4月1日以降、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っています。当該株式は分割調整後の再計算値を記載しています。

2013年ごろは1株当たりの配当金は30円(株式分割後の計算)でしたが、現在では90円です。

2024年も同じく90円予想なので、今の業績の良さとコロナ禍が明けの景気回復により、長期で安定した配当を期待できますね。

15年も減配がない

AREホールディングスは2008年頃から一度も減配がありません。

AREホールディングスは株主重視の方針をとっています。

ARE(旧アサヒ)ホールディングスの株主重視方針

配当性向40%を目処とし、年間配当水準を現在の額から目減りさせず、安定的に配当を継続すること

税引き後純利益の中から、どれだけ配当金を出したかを見る指標。

配当性向が低い
  • 利益を企業が成長するための投資に回している。
  • 単純に貯めこんでいる。
配当性向が高い
  • 株主還元をしっかり行っている。
  • 利益が低いのにムリをしている場合も。※100%を超えると利益以上の配当金を出していることになるので、借り入れ等しなければならないこともある。

計算式

配当性向(%)=1株当たりの配当額÷1株当たりの税引き後当期純利益×100

じっさいに配当性向も30%~50%前後で推移していて、株主重視の考えがよく分かります。

今後も高配当の継続が期待できますね。

みらいのびた
みらいのびた

「たら、れば」だけど、10年前に一株800円で購入していたら配当利回り11.25%だよ

ARE(旧アサヒ)ホールディングス株のデメリット

AREホールディングス株のデメリットは下記です。

  • 国際的な貴金属相場や為替の影響を受けやすい事業
  • リサイクル事業は原料調達がボトルネック
  • 持分法適用会社である株式会社フジ医療器の特許侵害トラブル

順にわかりやすく説明します。

国際的な貴金属相場や為替の影響を受けやすい事業

AREホールディングスが販売する商品の原料は、デンタル、宝飾などの店舗や触媒やエレクトロニクスの工場から回収された素材です。

この素材から高純度貴金属を取り出して販売する時、売価が国際的な相場に影響されやすいという宿命があります。(一般的な製品のように、売りたい値段で値付けしづらい)

昨年の売上は貴金属の相場が上がったことから好調に推移しましたが、このまま好調が持続するかは不透明です。

ただ世界の情勢からみてしばらくインフレ傾向が続くとの見方が多く、相場の暴落は生じにくい状況です。

みらいのびた
みらいのびた

金やプラチナ、銀などは有限の資源なので、代替素材が現れない限り価格が上がり続けるのが一般的です。

リサイクル事業は原料調達がボトルネック

AREホールディングスのメイン事業である貴金属のリサイクルは、原料調達がボトルネックです。

なぜなら石油や天然原料のように国際的な取引市場がないため、世に出回る量は限定的だからです。(バーゼル条約※により国際間の取引が制限されています)。

バーゼル条約とは、有害な廃棄物の国境を越える移動を制限した規制です。日本を含め183カ国とEU及びパレスチナにより締約されています。本条約は、有害廃棄物が欧米の先進国からアフリカの途上国に輸送され、環境汚染が問題となっていたことが発端に制定されました。

参考:バーゼル条約

しかしながら、AREホールディングスは北米で鉱山から直接原料を仕入れて高純度化するビジネスも展開中です。

AREホールディングスは様々な調達方法を持っているので、大きな心配はないと思われます。

持分法適用会社である株式会社フジ医療器の特許侵害トラブル

大きなニュースにはなっていませんが、ファミリーイナダとAREホールディングスの子会社フジ医療器との間に、3件の特許訴訟が発生していました。

両者が有する「マッサージ器」の技術特許について、それぞれの製品の技術的範囲が特許権の侵害に当たると主張したものです。

3件の特許権侵害差止事件

  • 令和2年(ネ)第10024号 特許権侵害差止等請求控訴事件(フジ医療器が原告)
  • 平成29年(ワ)第7384号 特許権侵害差止等請求事件(ファミリーイナダが原告)
  • 平成30年(ワ)第1391号 特許権侵害差止等請求事件(ファミリーイナダが原告)

令和2年(ネ)第10024号は、フジ医療器が原告、ファミリーイナダが被告です。

裁判所はファミリーイナダに対し、3億9000万円余りの賠償を命じる判決を下しています。

また、平成29年(ワ)第7384号と平成30年(ワ)第1391号につきましてはファミリーイナダが原告、フジ医療器が被告です。

平成29年(ワ)第7384号と平成30年(ワ)第1391号の訴訟について大阪高等裁判所はAREホールディングスの子会社フジ医療器に対し、2件の訴訟の合計約2億2800万円の損害賠償の支払いを命じています。

本事件に関る支払いについては、AREホールディングスの2022年10月27日に公開された情報「2023 年 3 月期第 2 四半期業績予想値と実績値との差異及び通期業績予想の修正に関するお知らせ」にありますように、すでに「持分法による投資損失」として計上済みです。

ARE(旧アサヒ)ホールディングスの株価の推移(チャート)

AREホールディングスの株価の推移は下記です。

アサヒホールディングスの株価の推移

2020年くらいまでは微増でしたが、その後株価が急伸しました。

現在は業績に比べるとやや下がり目です。

下降トレンドに入っているので様子を見つつ買うのが良いかと思われます。

ARE(旧アサヒ)ホールディングス株の配当金、配当利回り、配当性向

AREホールディングス株の配当金、配当利回り、配当性向は下記です。

良い点
  • 過去一度も減配がない配当安定重視施策
  • 今後配当性指向を40%以上を維持する方針
気になる点
  • 特になし
配当金(1株あたり)配当利回り※配当性向
2010年3月25円(分割後※)1.33~2.04 %22.83%
2011年3月25円(分割後※)1.20~2.17 %26.30%
2012年3月30円(分割後※)1.63~2.09 %32.80%
2013年3月30円(分割後※)1.48~2.46 %43.10%
2014年3月30円(分割後※)1.38~2.13 %32.70%
2015年3月30円(分割後※)1.37~1.93 %33.90%
2016年3月30円(分割後※)1.26~2.13 %
2017年3月30円(分割後※)1.32~2.24 %23.30%
2018年3月31.5円(分割後※)1.21~1.73 %52.60%
2019年3月60円(分割後※)2.47~3.15 %52.00%
2020年3月85円(分割後※)2.97~4.32 %26.00%
2021年2月85円(分割後※)3.85~4.01 %37.80%
2022年3月90円4.08~4.25 %44.20%
2023年3月90円3.85~4.89 %63.7%
2024年3月
(予想)
90円40%
目標
配当金、配当利回り、配当性向

※配当利回りは、その年の最低株価と最高株価をその年の配当金で割って算出しています。

※2021年4月1日以降、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っています。当該株式は分割調整後の再計算値を記載しています。

2023年の配当金は、一株90円/株、配当利回りは3.85~4.89%でした。

2024年も同額の予想です。

さらに第9次中期経営計画(2021年度~2023年度)において、「配当性向40%を目処とし、現在の年間配当水準から目減りさせず、安定的に配当を継続する」ことを明言しています。

高い収益性に裏打ちされた、安定配当が今後も期待できますね。

ARE(旧アサヒ)ホールディングスの配当金がもらえるのはいつ?

AREホールディングスの配当時期は下記です。

配当日(権利確定日)権利付き最終日
※この日までに買うと配当金が受け取れる
権利落ち日
※この日に購入しても直近の配当には間に合わない
2024年3月29日(金)
次回期末配当
2024年3月27日(水)2024年3月28日(木)
2024年9月30日(月)
次回中間配当
2024年9月26日(木)2024年9月27日(金)
配当時期

※入金は、配当日(権利確定日)以降、2~3か月後になります。

ARE(旧アサヒ)ホールディングスの売上、利益の推移

AREホールディングスの売上、利益の推移は下記です。

良い点
  • 2014年から売上が右肩上がりで増加
  • 2023年の売上は過去最高
気になる点
  • 営業利益は2021年以降やや頭打ち傾向
売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
当期純利益
(百万円)
包括利益
(百万円)
2014年3月期連結94,2549,6299,9855,9696,418
2015年3月期連結111,41710,48010,5615,7745,973
2016年3月期連結118,4738,7058,5105,0312,554
2017年3月期連結106,8282,0381,751△1,213△2,217
2018年3月期連結115,79713,79113,4109,4169,576
2019年3月期連結128,66914,47813,7919,0007,633
2020年3月期連結135,56318,01017,6509,8465,690
2021年3月期連結164,77625,12626,13625,72533,434
2022年3月期連結192,42226,44626,37218,73515,173
2023年3月期連結292,44919,26316,05210,92912,761
2024年3月期連結
(予想)
250,00019,00018,50013,200
売上、利益の推移

2023年3月期(通期)は過去最高の売上でした(2023年3月期決算短信)。

この要因は、AREホールディングスの事業の90%以上を占める貴金属リサイクル事業における貴金属価格上昇です。

たとえば、貴金属の代表である金、銀の2022年度の変化は下記の表です。

2022年4月1日2023年3月31日差分
8,402円/g9,385円/g+983円/g
109.67円/g115.28円/g+5.61円/g
貴金属の小売価格価格(参考:日本マテリアルウェブページ

金ではたった1年で1gあたり1,000円もあがっていて、業績に与えるプラスの影響も大きいですよね。

ただ気になるのは営業利益と当期純利益です。

AREホールディングスの当期純利益は2021年以降かつての勢いがありません。

特に2023年3月期連結の営業利益と当期純利益はマイナスです。

営業利益2022年3月期実績2023年3月期差分
営業利益26,44619,263△7,183
当期純利益18,73510,929△7,806
営業利益と当期純利益比較(百万円)

主な要因としては自動車触媒に使われるロジウムの価格下落です。

1年で急激に値下がりを起こしてしまい、ヘッジをしてもなお抑えきれない利益減になりました。

しかしながらロジウムの価格チャートを見る限りでは今がほぼ底値といえるので、今期は前年ほどのマイナスにならないと思われます。

ARE(旧アサヒ)ホールディングスの財務状況

AREホールディングスの財務状況です。

良い点
  • 確実に増えている利益剰余金
気になる点
  • 近年増え続けている有利子負債
利益剰余金(百万円)現金および預金(百万円)株主資本比率有利子負債(百万円)有利子負債比率
2015年3月期連結44,45910,84148.3%32,99165.3%
2016年3月期連結47,52416,56447.8%28,69956.4%
2017年3月期連結42,78310,79849.8%22,91551.7%
2018年3月期連結50,28224,14049.0%41,11563.8%
2019年3月期連結55,54716,29742.3%63,79794.1%
2020年3月期連結60,79722,90830.1%126,801183.3%
2021年3月期連結80,60410,02340.0%104,838107.1%
2022年3月期連結92,3536,12735.2%150,926143.6%
2023年3月期連結96,31917,95237.2%144,362135.0%
財務状況

AREホールディングスは営業利益率が高いので、利益剰余金を着実に積み上げています。

一方、近年増え続けている有利子負債は気になる点ですね。

2020年に急激に増えたのは、北米精錬事業におけるメタル調達のための借入金とされていて、本業の資金繰りに苦しんでいるわけではありせん。

有利子負債比率はまだ高いですが、2020年のピークから徐々に下がってきているので、今後は落ち着いてくると思われます。

ARE(旧アサヒ)ホールディングスのキャッシュフロー

AREホールディングスのキャッシュフローは下記です。

良い点
  • 現金等が2023年で回復
気になる点
  • 現金等の資産が2020年から2022年まで減少傾向
営業キャッシュフロー(百万円)投資キャッシュフロー(百万円)財務キャッシュフロー(百万円)現金及び現金等同等物に係る換算差額(百万円)現金等(百万円)
2014年3月期連結14,058△1,090△8,0213819,470
2015年3月期連結9,419△29,63321,44214310,841
2016年3月期連結14,321△1,936△6,473△19116,564
2017年3月期連結3,319△2,442△6,630△1310,798
2018年3月期連結△13,397△2,82929,776△20824,140
2019年3月期連結△20,648△5,62918,26117416,297
2020年3月期連結4,5721,927273△16322,908
2021年3月期連結△33,353△2,80024,422△1,15410,023
2022年3月期連結11,103△7,820△6,044△1,1346,127
2023年3月期連結36,754△3,935△23,8182,82417,952
キャッシュフロー

AREホールディングスの手持ちの現金が2020年の22,908百万円をピークに2021年(10,023百万円)、2022年(6,127百万円)と減少気味でした。

原因を一言で言うと営業キャッシュフローに対し支払いが多かったことです。

貴金属リサイクルは原価が高い業種なので、借入金も高額になりがちです。

借りたお金はいずれ返さなくてはならないので、キャッシュフロー上はどうしてもマイナスになってしまう時があります。

ただしAREホールディングスは営業利益率約10%の優良企業ですし、2023年では17,952百万円に戻してきているように、キャッシュをしっかりコントロールしています。

業種としても無くなることはほぼ無いと言えるので、業績が極端に下がらない限り問題ないと思われます。

みらいのびた
みらいのびた

キャッシュが少ない代わりに、他業種に比べて棚卸資産が極端に多いです。

換金性が極めて高い貴金属類なので、現金を保有しているのと変わらないとも言えますね。

ARE(旧アサヒ)ホールディングス株の評判

SNS上でのAREホールディングス株の評判です。

高い配当利回りが期待できるので、保有している方も多い印象ですね。

ARE(旧アサヒ)ホールディングス株の購入方法

AREホールディングス株を購入するなら、下記3社がおすすめです。

証券会社単元未満株
買い手数料
単元未満株
売り手数料
1
SBI証券
無料無料
2
マネックス証券
無料約定代金の0.55%
※最低手数料52円
新NISAでの取引は無料
3
auカブコム証券
約定代金の0.55%
※最低手数料52円
新NISAでの取引は無料
約定代金の0.55%
※最低手数料52円
新NISAでの取引は無料

国内株式売買手数料「SBI証券」

SBI証券
単元未満株
買い手数料
無料
単元未満株
売り手数料
無料
NISA口座
取扱銘柄東証ほぼ全て
注文時間24時間対応

SBI証券は2023年9月30日より、単元未満株を含む国内株式売買手数料が完全無料になりました。

ネット証券口座で1,000万口座を突破している、最も人気のある証券会社です。

取引銘柄数も東証ほぼ全てに対応しており、単元未満株ではおすすめNo.1口座と言えます。

取引アプリが使いやすい「マネックス証券」

マネックス証券
単元未満株
買い手数料
無料
単元未満株
売り手数料
約定代金の0.55%
※最低手数料52円
新NISAでの取引は無料
NISA口座
取扱銘柄東証、名証ほぼ全て
注文時間一部制限あり

マネックス証券は国内で有数のネット証券会社です。

個人的な所感ではアプリなどのツールはマネックス証券が使いやすいので、おすすめの証券会社ですよ。

現在は買い手数料は無料で、売り手数料のみかかります。

2024年から始まった新NISA口座で取引する場合は買い、売り共に手数料無料になります。

単元未満株の取引銘柄もほぼすべての上場企業なので、銘柄をきちんと選んで取引ができます。

豊富な自動売買ツールがある「auカブコム証券」

auカブコム証券
単元未満株
買い手数料
無料
単元未満株
売り手数料
約定代金の0.55%
※最低手数料52円
新NISAでの取引は無料
NISA口座約定代金の0.55%
※最低手数料52円
新NISAでの取引は無料
取扱銘柄東証、名証ほぼ全て
注文時間24時間対応

auカブコム証券はMUFG(三菱UFJフィナンシャルグループ)を親会社に持つネット証券会社です。

単元未満株の手数料は無料ではないため割高に感じますが、自動売買ツールが豊富のため色々な取引方法を試したい方に向いている証券会社です。

また、マネックス証券と同じく2024年からの新NISA口座で取引する場合は買い、売り共に手数料無料になります。

単元未満株でおすすめの証券会社をすべて見たい方は下記をご覧ください。

高配当日本株を単元未満(1株単位)で買いたい方におすすめのネット証券会社10選

ARE(旧アサヒ)ホールディングス株のよくある質問

AREホールディングス株についてのよくある質問をまとめました。

  • AREホールディングス子会社フジ医療器の特許訴訟の今後について教えてください
  • 米国金融規制改革法で金などの鉱物が規制されていると聞きました。影響について教えてください。
  • 2023 年3月期の通期業績予想において売上が大幅上昇なのに対し、当期利益を下方修正しているのはなぜですか。
AREホールディングスの子会社フジ医療器の特許訴訟の今後について教えてください
ファミリーイナダより告発されたフジ医療器の特許訴訟については、大阪高等裁判所の命により損害賠償を支払い済みです。また、フジ医療器株は、2022年12月14日に台湾のジョンソンヘルステック社全額譲渡しており、すでにAREホールディングスの持分法適用関連会社ではありません(持分法適用関連会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ)。
米国金融規制改革法で金などの鉱物が規制されていると聞きました。影響について教えてください。
米国金融規制改革法の中に通称「紛争鉱物法案」というのがあります。米国証券取引委員会(SEC)に報告書を提出している米国企業及び外国企業を対象にし、スズ、タンタル、タングステン、金を違法な採掘でないことを第三者機関の監査を受けて報告させる法律です。違法な採掘とは、コンゴ民主共和国及び隣接国産で産出される鉱物が児童労働やテロリストの資金源になることをいい、この状態にないことを証明しなければいけません。AREホールディングスの子会社アサヒプリテックは、「責任ある貴金属管理方針」でリスクのある調達を回避することを明記しています(参考:紛争鉱物とは「責任ある鉱物調達」)。
2023 年3月期の通期業績予想において売上が大幅上昇なのに対し、当期利益を下方修正しているのはなぜですか。
2022年10月27日に発表された「2023年3月期第 2 四半期業績予想値と実績値との差異及び通期業績予想の修正に関するお知らせ」によると、売上の上昇は、貴金属回収量及び販売量が大幅に増加したこととあります。一方、当期利益を下方修正した理由は、フジ医療器のジョンソンヘルステック社との取り決めに従い損害賠償の一部が「その他の費用」などとして2023年に計上されたからです。

S(5点)A(4点)B(3点)C(2点)D(1点)
高配当年初来高値から算出した配当利回り5%以上年初来高値から算出した配当利回り4%以上年初来高値から算出した配当利回り3%以上年初来高値から算出した配当利回り2%以上年初来高値から算出した配当利回り2%未満
企業規模最大手に対して売上50%まで最大手に対して売上20%まで最大手に対して売上10%まで最大手に対して売上5%まで最大手に対して売上5%未満
キャッシュリッチ有利子負債ゼロ現金が有利子負債に対して100%以上現金が有利子負債に対して50%以上現金が有利子負債に対して25%以上現金が有利子負債に対して25%未満
配当性向30%以上40%以下20%以上30%未満
40%以上60%未満
10%以上20%未満
60%以上80%未満
5%以上10%未満
80%以上100%未満
5%未満
100%以上
グローバル売上比の70%以上が海外売上比の50%以上が海外売上比の40%以上が海外売上比の10%以上が海外売上比の10%未満が海外
総合評価全ての数値の合計が25以上全ての数値の合計が20以上25未満全ての数値の合計が15以上20未満全ての数値の合計が10以上15未満全ての数値の合計が10未満

総合評価について

S5点、A4点、B3点、C2点、D1点にて加点

※高配当は他の項目より優先されるので2倍評価

※表は右にスクロールできます。

銘柄名
(銘柄をタップすると
詳細にアクセスできます)
総合評価
(S~D)
配当利回り
※注
配当金
(1株あたり)
配当金の権利付き最終日
(この日までに買うと
配当金が受け取れる)
株主
優待
明豊ファシリティワークス
(1717)
A3.85%
~4.63%
32円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
安藤・間
(1719)
A5.17%
~7.32%
60円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
鹿島建設
(1812)
B2.89%
~4.82%
70円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
奥村組
(1833)
B4.74%
~7.67%
225円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
イチケン
(1847)
A5.30%
~5.76%
100円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
日東富士製粉
(2003)
B3.56%
~4.17%
176円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
日本食品化工
(2892)
B→A4.50%
~7.68%
125円→200円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
JT【日本たばこ産業】
(2914)
A4.87%
~7.41%
188円期末:2023年12月27日
中間:2024年6月26日
×
武田薬品工業
(4502)
A4.04%
~4.69%
188円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
ENEOSホールディングス
(5020)
B3.78%
~5.11%
22円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
TOYO TIRE
(5105)
A4.16%
~6.17%
55円期末:2023年12月27日
中間:2024年6月26日
×
日本カーボン
(5302)
B4.30%
~5.13%
200円期末:2023年12月27日
中間:2024年6月26日
×
中山製鋼所
(5408)
B3.15%
~5.03%
38円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
モリ工業
(5464)
B3.10%
~4.82%
130円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
ARE
ホールディングス
(5857)
A4.46%
~4.96%
90円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
日本エアーテック
(6291)
A4.73%
~6.34%
60円期末:2023年12月27日
中間:2024年6月26日
×
日本ピラー工業
(6490)
B2.47%
~4.48%
120円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
MS-Japan
(6539)
B4.63%
~5.89%
56円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
帝国通信工業
(6763)
B3.84%
~5.20%
70円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
TOA
(6809)
A4.69%
~6.19%
40円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
日本セラミック
(6929)
B3.53%
~4.48%
100円期末:2023年12月27日×
いすゞ自動車
(7202)
S3.87%
~5.59%
72円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
オーハシテクニカ
(7628)
B3.64%
~4.35%
60円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
バルカー
(7995)
B3.55%
~5.80%
150円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
スクロール
(8005)
A4.40%
~6.93%
48円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
住友商事
(8053)
A4.62%
~6.52%
115円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
稲畑産業
(8098)
S4.06%
~5.76%
120円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
伊藤忠エネクス
(8133)
A4.29%
~5.02%
52円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
三井住友フィナンシャルG
(8316)
A3.83%
~6.29%
250円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
東京海上HD
(8766)
A3.33%
~4.61%
121円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
岩井コスモHD
(8707)
B4.17%
~6.25%
80円
(2023年3月期)
期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×
九州旅客鉄道
(9142)
C3.32%
~4.13%
93円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
日本電信電話
(9432)
B2.79%
~3.37%
5円
※株式を25分割済
期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
KDDI
(9433)
B2.91%
~3.53%
140円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
三協フロンテア
(9639)
B3.00%
~5.00%
160円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
イエローハット
(9882)
A3.37%
~3.91%
66円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
蔵王産業
(9986)
B3.70%
~5.81%
100円期末:2024年3月27日
中間:2024年9月26日
×

※配当利回りは、その年の最低株価と最高株価をその年の配当金で割って算出しています。

まとめ:ARE(旧アサヒ)ホールディングスは売上、利益、配当も好調の優良企業です

本記事をまとめます。

今回はARE(旧アサヒ)ホールディングス株について分かりやすく解説いたしました。

  • 高い営業利益率
  • 2023年3月期の売上が前年より大幅増加
  • 配当額が10年で3倍
  • 15年も減配がない
  • 持分法適用会社である株式会社フジ医療器の特許侵害トラブルは解消

AREホールディングス株の直近の配当利回りは4.46~4.96%と高配当です。

配当性向も40%以上をキープする方針です。

2023年3月期(通期)は売上が大幅に増加しました。

貴金属の国際取引価格が上昇傾向の中、今後も好調な業績が期待できますね。

心配された子会社の特許侵害トラブルも、子会社売却により完全解消済み。

もちろん株に絶対はありませんが、AREホールディングスは時流に乗ったおすすめの企業なのは間違いないですね。

ぜひ購入の参考にしてみてください。

今回は以上です。

おすすめの証券会社でARE(旧アサヒ)ホールディングス株を1株から購入してみる

注意

本記事の内容はあくまで個人的見解です。投資助言や勧誘を目的としていません。

リスクを考慮した上、ご自身の判断で投資を行ってください。いかなる損失についても責任を負いかねます。

また、記事内のデータはすべて執筆時のものです。最新の情報は各社のIRをチェックしてください。