日本ピラー工業株(6490)が高配当の理由とは?おすすめポイントやデメリットも解説

悩んでいる人
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日本ピラー工業が高配当と話題です。でもどんな会社か正直知らなくて、購入してよいのか悩んでいます。おすすめポイントやデメリットもあれば教えてください。

こんなお悩みを解決します。

注意

本記事の内容はあくまで個人的見解です。投資助言や勧誘を目的としていません。

リスクを考慮した上、ご自身の判断で投資を行ってください。いかなる損失についても責任を負いかねます。

また、記事内のデータはすべて執筆時のものです。最新の情報は各社のIRをチェックしてください。

本記事の内容
日本ピラー工業とは
日本ピラー工業株のおすすめポイント
日本ピラー工業株のデメリット
日本ピラー工業の株価の推移
日本ピラー工業株の配当金、配当利回り、配当性向
日本ピラー工業の配当金がもらえるのはいつ?
日本ピラー工業の売上、利益の推移
日本ピラー工業のキャッシュフロー
日本ピラー工業株の評判、口コミ
日本ピラー工業株の購入方法
日本ピラー工業のよくある質問
日本ピラー工業株以外のおすすめ高配当銘柄
記事の信頼性

Webライターのみらいのびたです。

高配当日本株、米国株を中心に長期保有のスタイルで運用中。投資歴26年で配当、利子収入は積算400万円以上。生涯運用益も8桁越え。

株の運用は、日々の研鑽がモットーです。

みらいのびたです。
記事の監修者

AFP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。

リスクの少ない運用を実施中。

高配当日本株や米国株をはじめ、投資の勉強のためREIT、金、FX、仮想通貨などあらゆる資産を保有。

michi(みち)
です。

今回は日本ピラー工業株について解説いたします。

さまざまな産業機械に使用される、流体制御関連の総合シールメーカーである日本ピラー工業株式会社。

日本ピラー工業のおすすめポイントは下記です。

  • 2022年度の売上、営業利益それぞれ前年度比35%、135%増加
  • 2023年3月度は当初予定の106円/株から119円/株へ増配
  • この10年で配当額が7倍以上
  • ほぼ無借金経営
  • QUOカード(クオカード)の株主優待

一言でいえば「超安定企業」です。

利益もしっかり出して高配当、しかも増配も発表しています。

使い勝手のいいQUOカード(クオカード)がもらえる、株主優待制度も嬉しい特典ですよ。

今回は日本ピラー工業株の売上、利益などの数値を検証したうえで、おすすめのポイントをデメリットを含めて紹介いたします。

ご投資の参考にしていただければ幸いです。

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日本ピラー工業とは

まずは日本ピラー工業の概要を説明いたします。※執筆当時のデータです。

上場会社名日本ピラー工業株式会社
上場取引所東京証券取引所プライム市場(旧東証一部)
コード番号6490
本社所在地〒550-0013
大阪市西区新町1丁目7番1号
創業1924年(大正13年)
設立1948年5月22日
事業内容流体制御関連機器製品の製造販売
代表者代表取締役社長 岩波嘉信
資本金49億66百万円
年商406億7,000万円(2022年3月期)
年初来高値3,635 円(2023年03月13日)
年初来安値2,258円(2022年10月03日)
配当利回り2.92~4.69%
(年初来高値~安値における配当金106円/株として計算)
配当金106円/株(2022年度当初計画)
119円/株(2022年度修正発表)
決算期3月末日
IR情報https://www.pillar.co.jp/ja/ir/
公式HPhttps://www.pillar.co.jp/ja/
日本ピラー工業の概要の概要

日本ピラー工業の事業は「電子機器関連事業」と「産業機器関連事業」です。

たとえば、日本ピラー工業の売上の約75%を占める「電子機器関連商品」は、最先端の半導体設備※の薬液移送配管や継手、ポンプ、チューブなどに使われています。

日本ピラー工業の「電子機器関連商品」
日本ピラー工業の「電子機器関連商品」

日本ピラー工業の製品がなければ、世界中の半導体製造が無くなってしまうといっても言い過ぎではありません。

みらいのびた
みらいのびた

半導体洗浄装置向けの「ピラー継手」という商品は、世界シェアが90%なんだって。スゴイ!

半導体とは、電気を通す「導体」と電気を通さない「絶縁体」が組み合わさった物質のことです。このような半導体を材料に用いたトランジスタや集積回路も慣例上「半導体」と呼ばれています。半導体には情報の記憶や数値計算や論理演算などの知的な情報処理をさせる機能があるので電気電子機器に使用されています。

※詳しくは「日本半導体製造装置協会」をご覧ください。

日本ピラー工業のおすすめポイント

日本ピラー工業のおすすめポイントは下記です。

  • 2022年度の売上、営業利益それぞれ前年度比35%、135%増加
  • 高配当
  • 2023年3月度は当初予定の106円/株から119円/株へ増配
  • ほぼ無借金経営
  • QUOカード(クオカード)の株主優待

一つずつ分かりやすく解説しますね。

2022年度の売り上げ、営業利益それぞれ前年度比35%、135%増加

日本ピラー工業の2022年度の売上、利益は共に前年度から大幅に増加しました。

売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
当期純利益
(百万円)
包括利益
(百万円)
2014年3月期連結20,7202,9083,0311,8542,396
2015年3月期連結21,6753,2263,4471,9862,857
2016年3月期連結22,9603,4693,4932,3971,619
2017年3月期連結27,2255,1665,2253,2043,617
2018年3月期連結29,4615,1615,1563,4224,025
2019年3月期連結30,9635,1265,2273,7193,124
2020年3月期連結29,2133,6833,7252,6352,272
2021年3月期連結30,2004,8475,0943,4454,501
2022年3月期連結40,67011,39211,8218,2858,930
2023年3月期連結※第2四半期まで22,6816,8137,2925,4115,834
2023年3月期連結※通期予想46,70012,60012,8009,300未発表
売り上げ、利益の推移

日本ピラー工業の事業領域のうち86%の営業利益を出す電子機器関連分野では、前年比136%の成長を実現しました。

理由は以下の3点です。

  • 半導体・液晶製造装置関連業界向けに不可欠なピラフロン製品が好調
  • ピラフロン製品の内、薬液供給設備に組み込まれる継手は世界シェア90%で高収益
  • 半導体の切削加工品に対して量産効果が働く射出成形品の構成比が上昇

専門用語が多くてわかりにくいですが、一言で説明すると「日本ピラー工業の独自技術を盛り込んだ世界シェアの高い商品が好調であった」に尽きます。

たとえばピラフロン製品とは、半導体製造機器などに使われるパイプとパイプを繋げる継手のことです。

内部に硫酸や硝酸など強い腐食性の化学物質を流すため、この商品を製造するためには薬液に強い特殊な加工と高い技術が必要とされます。

ピラフロンのように独自の技術を使った商品を持っていることは、競争の激しい電気電子業界で生き残るための必須条件です。

みらいのびた
みらいのびた

ピラフロン製品は、日本ピラー工業の代名詞と言われるぐらい同社のオリジナルの技術が使われて製造されいます。

高配当

日本ピラー株の2022年度の配当利回りは2.42~4.69%です。(増配発表前の106円/株を2023年度の株価で乗じて算出)

同様の計算を2023年2月7日に発表された、1株当たりの配当金119円を2023年度の最低株価1,750円に当てはめると6.80%と高配当率です。(東証プライムの平均配当率の約3倍)

配当金(1株あたり)配当利回り配当性向
2010年3月16円0.63~1.37%
2011年3月16円1.90~4.23%13.6%
2012年3月16円2.05~3.71%17.7%
2013年3月16円1.99~3.53%24.9%
2014年3月16円1.93~2.62%21.4%
2015年3月20円1.90~2.99%24.9%
2016年3月28円2.44~3.28%28.8%
2017年3月34円2.09~3.95%25.9%
2018年3月36円1.81~2.71%25.7%
2019年3月45円2.57~3.98%26.9%
2020年3月40円2.39~4.22%36.8%
2021年3月50円2.67~4.48%34.6%
2022年3月106円2.92~4.69%※30.3%
2023年3月予想未発表
配当金、配当利回り、配当性向

※2022年3月期の配当は、119円/株へ増配公表済みですが、当初の106円で計算しています。

さらにあくまでも可能性ですが、来年2024年に創立100周年を迎えることで記念増配の期待が膨らみます。

表を見ても分かるように、近年ではほぼ減配がなく業績も好調なので、安心材料の1つと言えますね。

2023年3月度は当初予定の106円/株から119円/株へ増配

日本ピラー工業は、2022年2月7日に一株あたりの配当金を当初の106円/株から119円/株に増配する発表を行いました(業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ)。

増配の理由は、半導体・液晶製造装置関連業界向けピラフロン製品の売上と利益が予想より好調であったことです。

日本ピラー工業では得られた利益は「株主に還元する方針」に従い、配当金として還元されます。

コロナ禍で半導体・液晶製造装置関連業界は需要過多、供給減で低迷していましたが、今後は供給が追い付きさらなる成長が予想されているので、今後の増配も十分期待できます。

みらいのびた
みらいのびた

コロナ禍であっても一定以上の売上、利益を確保していたのにもかかわらず、半導体の増産が見込まれる今後はさらなる売上増の未来が見えてきますね。

ほぼ無借金経営

日本ピラー工業の2022年3月期の自己資本比率※は81%と極めて良好です。

会社の安全性を評価する時、30%が安全圏、50%以上あればかなり良好な状態と言われます。

自己資本比率とは、総資本のうち純資産(新株予約権を除く)の占める割合を言い、自己資本に依存している割合を示すものです。自己資本比率が高い場合は、総資本の中の返済しなければならない負債(他人資本)によってまかなわれている部分が少なく、健全性が高いと言えます。

財務省:キーワードで見る法人企業統計
みらいのびた
みらいのびた

自己資本比率について普通は20~39%、優秀は40~69%、理想は70%以上と言われています。

実際に2022年3月期の決算短信を見ると現金残約200億円に対して、有利子負債(いわゆる金利のある借金)は3.5億円とほぼゼロに等しいです。

万全の経営体制と言えるので、よほどのことが無い限り問題ないと思われます。

QUOカード(クオカード)の株主優待

日本ピラーの株主優待制度
日本ピラーの株主優待制度(個人投資家様向け会社説明会より

日本ピラーの株主になれば、QUOカード(クオカード)がもらえます。

条件は下記です。

保有株式数/継続保有期間3年未満3年以上
100株~500株未満1,500円2,000円
500株~1,000株未満2,000円3,000円
1,000株以上3,000円4,000円
みらいのびた
みらいのびた

総会終了後の6月下旬に発送されます。七夕の時期に年に1回の楽しみだね

日本ピラー工業株のデメリット

日本ピラー工業株のデメリットは下記です。

  • 代表取締役社長岩波 嘉信氏の年齢が若い
  • 京都府福知山市に105億円を投資して建設中の工場
  • 商品が一般消費者になじみが薄い

順に説明します。

代表取締役社長岩波 嘉信氏の年齢が若い

日本ピラーの代表取締役社長の岩波 嘉信氏は、1979年生まれの44歳と若いです。

帝国データバンクの調査によると、2021年の上場企業の社長の平均年齢は58.5歳

若い社長が必ずしもデメリットではありませんが、不安に思う投資家も一定数存在するのではと思います。

そこで役員紹介ページを再確認すると、日本ピラー工業では、代表取締役会長に岩波 清久氏がまだ経営にかかわっていることが分かりました。

会長と社長の二人三脚で、若さと経験を活かし経営にあたるので、わずかばかりの不安も払しょくできますね。

みらいのびた
みらいのびた

ちなみに東証プライムの最年少社長は「転職会議」で有名なリプセンスの村上 太一氏(1986年生まれ)。26歳で社長になったよ。若い=バイタリティにあふれると考えられるので、決して悪いことばかりではないですね!

京都府福知山市に105億円を投資して建設中の工場

日本ピラー工業は、京都府福知山市に第2工場を建設中です(2023年10月操業開始)。

新工場では、日本ピラー工業の主力商品である半導体・液晶製造装置向けの継手(フィッティング)やポンプなどのピラフロン製品などを生産する計画です。

工場建設の投資がデメリットかどうかは議論の余地があるところですが、手元資金を使うので現時点においてはキャッシュアウトを伴った固定資産が増加する状況です。

105億円は手元にある日本ピラー工業の現金の約半分の投資です。

ただし今後半導体の需要は増える一方と考えられているので、利益の源泉になる可能性は高いですね。

みらいのびた
みらいのびた

これも株主価値を高める積極的な施策といえます。

商品が一般消費者になじみが薄い

先ほどから紹介している日本ピラー工業の主力商品、半導体・液晶製造装置向けの継手やピラフロン製品は、一般の人から見て親しみのある商品とはいえません。

それもそのはず、半導体工場やビルの中、医療機器の内蔵部品にある商品だからです。

日本ピラー工業の商品たち
日本ピラー工業の商品たち

一般論ですが生活になじみがない商品を扱っている企業は、いかに優秀な新卒学生を採用できるか、という課題を抱えています。

しかしながら、日本ピラー工業の採用情報サイトは極めて完成度が高いのです(ぜひこちらをご覧ください→日本ピラー工業新卒採用サイト

デメリットで述べた若い社長がここでは効果抜群の存在感です。

みらいのびた
みらいのびた

この採用情報サイトを見た私も思わずエントリーをクリックしてしまいました!

日本ピラー工業の株価の推移

日本ピラー工業の株価の推移は下記です。

日本ピラー工業の株価チャート

直近の値動きは綺麗な上昇トレンドを描いています。

会社の財務状況やコロナ禍明けの需要増で、さらなる株価アップが期待できますね。

日本ピラー工業株の配当金、配当利回り、配当性向

日本ピラー工業株の配当金、配当利回り、配当性向は下記です。

良い点
  • 増配による株主価値向上に積極的
  • 2020年度以降、配当性向は30%以上
  • 2024年に創立100周年をむかえることから記念配当の可能性
気になる点
  • 2020年度だけ減配している
配当金(1株あたり)配当利回り※配当性向
2010年3月4円0.63~1.37%
2011年3月16円1.90~4.23%13.6%
2012年3月16円2.05~3.71%17.7%
2013年3月16円1.99~3.53%24.9%
2014年3月16円1.93~2.62%21.4%
2015年3月20円1.90~2.99%24.9%
2016年3月28円2.44~3.28%28.8%
2017年3月34円2.09~3.95%25.9%
2018年3月36円1.81~2.71%25.7%
2019年3月45円2.57~3.98%26.9%
2020年3月40円2.39~4.22%36.8%
2021年3月50円2.67~4.48%34.6%
2022年3月106円(119円※)2.92~4.69%※30.3%
2023年3月予想未発表
配当金、配当利回り、配当性向

※配当利回りは、その年の最低株価と最高株価をその年の配当金で割って算出しています。※2022年3月期の配当は、119円/株へ増配公表済みですが、配当利回りは当初の106円/株で計算しています。

日本ピラー工業株の配当金、配当利回り、配当性向の状況をまとめてみました。

  • 2022年度の配当金は、対前年プラス56円の106円/株
  • 2023年2月7日に106円/株を119円/株に増配する発表済み
  • 2020年度に一度減配(45円/株→40円/株)
  • 3年連続30%以上の配当性向を実現
  • 配当利回りは、2.92~4.69%と東証プライム平均よりも高配当

2022年度の配当金は、対前年プラス56円の106円/株です。

加えて、2023年2月7日に106円/株を119円/株にする増配を発表済みです(業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ)。

増配の背景は同社が株主還元策について「利益還元を経営上の重要課題の一つとして位置付け、安定的かつ継続的な配当と配当水準の向上に努めること」を基本方針としていることです(日本ピラー工業のウェブサイト)。

つまり今後も安定的な配当と増配が見込まれるということになります。

一方気になるのは、2020年度の減配(45円/株→40円/株)ですが、原因は明快です。

前年(2019年度)に5円/株の特別配当※を実施したからです。

特別配当とは、企業業績が予想以上に好調であった時に、株主還元の一貫として単に「増配」するのではなく、「特別配当」という名目で配当金の割り増しを行うことです。通常の配当に加え一時的に配当額が加算されるので次年度に業績が低迷しても通常の配当に戻すだけで済み、イメージダウンが防げます。

しかしながら、2020年度は一旦もとの配当額(40円/株)に戻り、2021年度は45円/株が通常の配当金になりました。

みらいのびた
みらいのびた

つまり減配したわけではなく、元通りになっただけですね。

配当性向も株主還元の基本方針に則って、3年連続30%以上を実現しています。

その結果、配当利回りも2.92~4.69%と東証プライム平均よりも高配当です。

日本ピラー工業の配当金がもらえるのはいつ?

日本ピラー工業の配当時期は下記です。

配当日(権利確定日)権利付き最終日
※この日までに買うと配当金が受け取れる
権利落ち日
※この日に購入しても直近の配当には間に合わない
2023年3月31日(金)
次回期末配当
2023年3月29日(水)2023年3月30日(木)
2023年9月29日(金)
次回中間配当
2023年9月27日(水)2023年9月28日(木)

日本ピラー工業の配当金は年々増加しています。

業績も好調なので、権利落ち日以降も株価が下がらない可能性もありますね。

日本ピラー工業の売上、利益の推移

日本ピラー工業の売上、利益の推移は下記です。

良い点
  • 2022年度の売上、営業利益それぞれ前年度比35%、135%増加
  • 2023年度の予想は売上、利益それぞれ今年度比14.8%、10.6%増加の計画
気になる点
  • 特になし
売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
当期純利益
(百万円)
包括利益
(百万円)
2014年3月期連結20,7202,9083,0311,8542,396
2015年3月期連結21,6753,2263,4471,9862,857
2016年3月期連結22,9603,4693,4932,3971,619
2017年3月期連結27,2255,1665,2253,2043,617
2018年3月期連結29,4615,1615,1563,4224,025
2019年3月期連結30,9635,1265,2273,7193,124
2020年3月期連結29,2133,6833,7252,6352,272
2021年3月期連結30,2004,8475,0943,4454,501
2022年3月期連結40,67011,39211,8218,2858,930
2023年3月期連結※第2四半期まで22,6816,8137,2925,4115,834
2023年3月期連結※通期予想46,70012,60012,8009,300未発表
売り上げ、利益の推移

日本ピラー工業の売上、利益は上記表のとおり、きわめて順調に伸びています。

特に2022年の売上、利益の伸びは顕著ですね。

日本ピラー工業のおすすめポイント(2022年度の売り上げ、営業利益それぞれ前年度比35%、135%増加)参照

包括利益※も毎年プラスで、毎年純資産を増やしている、ことを意味しています。

包括利益とは、「当期純利益」と「その他の包括利益」を足したものです。

「包括利益」「当期純利益」+「その他の包括利益」

「当期純利益」は、会社に取引により生じた収益から費用を差し引いた利益のことで要するに儲けに相当するものです。そして、「その他の包括利益」は、有価証券の評価差額など純資産の増加に影響するものをいいます。

企業会計基準委員会資料より引用

「包括利益」とは、ある企業の特定期間の財務諸表において認識された純資産の変動額のうち、当該企業の純資産に対する持分所有者との直接的な取引によらない部分をいう。当該企業の純資産に対する持分所有者には、当該企業の株主のほか当該企業の発行する新株予約権の所有者が含まれ、連結財務諸表においては、当該企業の子会社の非支配株主も含まれる。

コロナ禍の不況も全く感じさせず売上、利益を着実に伸ばしています。

日本ピラー工業のキャッシュフロー

日本ピラー工業のキャッシュフローは下記です。

良い点
  • 営業キャッシュフローがしっかりプラス
  • 現金等の流動資産が豊富
気になる点
  • 特になし
営業キャッシュフロー(百万円)投資キャッシュフロー(百万円)財務キャッシュフロー(百万円)現金及び現金等同等物に係る換算差額(百万円)現金等(百万円)
2014年3月期連結3,429△927△50522511,631
2015年3月期連結2,957△1,378△83919012,561
2016年3月期連結3,074△3,230△1,145△12711,132
2017年3月期連結3,220△2,363813△7212,729
2018年3月期連結3,752△3,244△1,455△1111,813
2019年3月期連結5,035△3,902△1,493△4111,582
2020年3月期連結4,064△2,950△1,862△3510,798
2021年3月期連結5,676△3,705△2,238△1310,517
2022年3月期連結11,950△1,551△1,71137619,890
2023年3月期連結※第2四半期まで2,36983△144663721,167
キャッシュフロー

日本ピラー工業の営業キャッシュフローは安定的にプラスです。

主力の電子機器関連事業でしっかりキャッシュ(現金)を稼いでいますよ。

投資と財務のキャッシュフローがマイナスなのも、設備投資など積極投資が反映した結果です。

ほぼ無借金経営ですが守りだけに入らず、きちんとした投資をして売上、利益につなげていますよ。

さらに現金などの手元の流動資金も豊富にありますので、気になる点は特にありません。

みらいのびた
みらいのびた

業界の特質なのか、経営陣が若いからなのか、積極的に投資してしっかり利益に結びつけているところが素晴らしいです。

日本ピラー工業株の評判

SNS上での日本ピラー工業株の評判です。

経営状態が極めて良好なので、おすすめしている方も多いですね。

日本ピラー工業株の購入方法

日本ピラー工業株を購入するなら、私も利用しているマネックス証券がおすすめです。

  • 1株から購入できる。(買い手数料無料、売り手数料約定代金の0.55%と業界最安水準)
  • NISA口座、つみたてNISA口座も同時開設できる。

通常は100株単位と数十万円のまとまったお金が無いと株が購入できないですが、マネックス証券なら1株単位かつ業界最安水準で購入可能です。

取引については専用アプリもあるのでサクッとできます。

マネックス証券公式HPから口座を開設できますよ。

口座開設方法がよく分からない方は【マネックス証券】新規口座の開設方法を49枚の画像付きで解説をご覧ください。

じっさいの購入方法は高配当日本株を具体的に買う方法にて画像付きで分かりやすく説明しています。

その他おすすめの1株単位で買えるネット証券会社を知りたい方は下記をご覧ください。

高配当日本株を単元未満(1株単位)で買いたい方におすすめのネット証券会社10選

日本ピラー工業株のよくある質問

日本ピラー工業株についてのよくある質問をまとめました。

  • 現在とても良好な業績ですが、リスクがあるとすれば教えてください
  • 2024年に創立100周年を迎えますが、何か株主還元策を計画されていますか
  • 東京エレクトロンやSMCなど電子機器関連の巨大ライバル企業と互角に戦えているのはなぜですか
現在とても良好な業績ですがリスクがあるとすれば教えてください
ここ1~2年のリスクとしては、米国による中国の大手半導体メーカー4 社に対する輸出規制があります。米国政府は米国、オランダ、日本の大手半導体製造装置メーカーに対中輸出を許可制にすると通達しています。このため、一部の装置メーカーの中には業績予想の下方修正を発表しているところもあります。日本ピラー工業は中国半導体4社への補修品の売上高は極めて小さく大きな影響はありませんが、規制の範囲が広がると業績への影響が出始めると思われます。
2024年に創立100周年を迎えますが、何か株主還元策を計画されていますか
日本ピラー工業の創立は、1924年(大正13年)です。従って2024年は創立100周年を迎える記念の年です。現時点では、同社からの発表はありませんが、2023 年 5 月に発表を予定している次期 3 ヵ年中期経営計画で何らかの発表があるのではないかと予想しているアナリストもいます。
東京エレクトロンやSMCなど電子機器関連の巨大ライバル企業とも互角に戦えているのはなぜですか
半導体装置メーカーは大変厳しい市場競争の中多くの企業が淘汰されてきました。その厳しい市場環境でも日本ピラー工業は、切削加工品に対して量産効果が働く射出成型品の構成比が高かったことが功を奏し、高い利益率を達成することができています。今後も付加価値の高い差別化商品を中心に安定した業績を上げることでライバル企業と互角の戦いができると予想されます。

※表は右にスクロールできます。

銘柄名
(銘柄をタップすると
詳細にアクセスできます)
配当利回り
※注
配当金
(1株あたり)
配当金の権利付き最終日
(この日までに買うと
配当金が受け取れる)
株主
優待
安藤・間
(1719)
4.25%
~5.08%
40円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
鹿島建設
(1812)
3.64%
~4.65%
62円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
日東富士製粉
(2003)
3.13%
~4.22%
154円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
日本食品化工
(2892)
5.00%
~10.09%
180円中間:なし
期末:2024年3月27日
×
JT【日本たばこ産業】
(2914)
6.5%
~9.4%
188円中間:2023年6月28日
期末:2023年12月27日
×
武田薬品工業
(4502)
4.01%
~5.67%
180円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
ENEOSホールディングス
(5020)
3.78%
~5.11%
22円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
TOYO TIRE
(5105)
2.85%
~4.24%
55円中間:2023年6月28日
期末:2023年12月27日
×
アサヒホールディングス
(5857)
3.71%
~4.89%
90円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
日本ピラー工業
(6490)
2.92%
~4.69%
119円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
帝国通信工業
(6763)
3.80%
~4.73%
60円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
いすゞ自動車
(7202)
3.87%
~5.59%
72円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
オーハシテクニカ
(7628)
3.68%
~4.71%
57円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
バルカー
(7995)
4.24%
~5.20%
125円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
東京エレクトロン
(8035)
2.02%
~3.28%
559.33円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
住友商事
(8053)
4.62%
~6.52%
115円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
稲畑産業
(8098)
3.88%
~6.64%
110円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
伊藤忠エネクス
(8133)
4.11%
~4.89%
48円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
三井住友フィナンシャルG
(8316)
3.35%
~5.71%
210円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
東京海上HD
(8766)
3.33%
~4.90%
100円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×
九州旅客鉄道
(9142)
2.87%
~4.02%
93円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
日本電信電話
(9432)
2.90%
~3.39%
120円
※株式を25分割後、5円になる予想
中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
KDDI
(9433)
2.69%
~3.69%
125円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
三協フロンテア
(9639)
3.01%
~5.19%
160円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
蔵王産業
(9986)
3.11%
~4.49%
78円中間:2023年9月29日
期末:2024年3月27日
×

※配当利回りは、その年の最低株価と最高株価をその年の配当金で割って算出しています。

まとめ:日本ピラー工業は高配当で、ほぼ無借金経営の安定企業です

本記事をまとめます。

今回は日本ピラー工業株について分かりやすく解説いたしました。

  • 高配当で配当性向も30%以上
  • 配当利回りは2.92~4.69%と高水準
  • ほぼ無借金経営
  • 流動資産のキャッシュ(現金)も豊富
  • 2022年度は過去最高売上と利益を実現
  • 2023年度もさらに売上と利益を更新する計画

日本ピラー工業株の直近の配当利回りは2.92~4.69%と高配当です。

配当性向も30%以上で、積極的に株主還元を行う方針です。

2023年2月7日に増配が発表され、さらに配当利回りが高まる可能性もありますよ(今後の株価によります)。

さらに2024年度には、創立100周年の記念配当が期待されます。

流動資産のキャッシュ(現金)も2022年3月期は、約212億円と流動負債の2倍近くあり潤沢に保有しています。

2022年度は過去最高売上と利益を実現し、2023年度はさらに売上と利益を更新する計画です。

日本ピラー工業はとにかく安定という言葉がピッタリです。

もちろん株に絶対はありませんが、おすすめの企業なのは間違いないですね。

ぜひ購入の参考にしてみてください。

今回は以上です。

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注意

本記事の内容はあくまで個人的見解です。投資助言や勧誘を目的としていません。

リスクを考慮した上、ご自身の判断で投資を行ってください。いかなる損失についても責任を負いかねます。

また、記事内のデータはすべて執筆時のものです。最新の情報は各社のIRをチェックしてください。