FP2級【学科】2021年9月【問32】

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本記事の内容
『2021年9月実施』FP2級学科試験の過去問の解説です。
【共通】

Q.32

所得税の納税義務者に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 非永住者とは、居住者のうち日本国籍がなく、かつ、過去10年以内の間に日本国内に住所または居所を有していた期間の合計が5年以下である個人をいう。
  2. 非永住者は、国内源泉所得に限り、所得税の納税義務がある。
  3. 非永住者以外の居住者で、日本国籍を有しない者は、国内源泉所得、国外源泉所得のうち国内において支払われたものまたは国外から送金されたものに限り、所得税の納税義務がある。
  4. 日本国籍を有する非居住者は、国内源泉所得および国外源泉所得について所得税の納税義務がある。

1が適切

1の補足

  • 非永住者とは、居住者のうち日本国籍がなく、かつ、過去10年以内の間に日本国内に住所または居所を有していた期間の合計が5年以下である個人をいう。

適切です。


2の補足

  • 非永住者は、国内源泉所得に限り、所得税の納税義務がある。

不適切です。

非永住者の課税所得の範囲は下記です。

  • 国外源泉所得以外の所得
  • 国外源泉所得で日本国内において支払われ、または国外から送金されたもの

3の補足

  • 非永住者以外の居住者で、日本国籍を有しない者は、国内源泉所得、国外源泉所得のうち国内において支払われたものまたは国外から送金されたものに限り、所得税の納税義務がある。

不適切です。

非永住者以外の居住者の課税所得の範囲は下記です。

  • 国内および国外において生じたすべての所得

4の補足

  • 日本国籍を有する非居住者は、国内源泉所得および国外源泉所得について所得税の納税義務がある。

不適切です。

非居住者の課税所得の範囲は下記です。

  • 国内源泉所得のみ
michi
michi

そもそも非居住者の要件に国籍は関係ありません。


居住者、非居住者の課税所得の範囲

区分 定義 課税所得の範囲
居住者 非永住者以外の居住者

次の1.2のどちらかを満たすこと

1.日本国内に住所を有する者

2.日本国内に現在まで引き続き1年以上居所を有する者

国内および国外において生じたすべての所得
非永住者

次の1.2のいずれも満たすこと

1.日本国籍を有していない者

2.過去10年において、日本国内に住所または居所を有していた期間の合計が5年以下である者

国外源泉所得以外の所得および国外源泉所得で日本国内において支払われ、または国外から送金された物
非居住者   居住者以外の個人 国内源泉所得
michi
michi

課税される所得の範囲の順は下記です。

  1. 非永住者以外の居住者
  2. 非永住者
  3. 非居住者

1が最も範囲が広く、3が最も狭いです。

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