FP2級【学科】2021年9月【問3】

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本記事の内容
『2021年9月実施』FP2級学科試験の過去問の解説です。
【共通】

Q.3

労働者災害補償保険(以下「労災保険」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 労災保険の適用を受ける労働者には、雇用形態がアルバイトやパートタイマーである者は含まれない。
  2. 業務上の負傷または疾病が治癒したときに身体に一定の障害が残り、その障害の程度が労働者災害補償保険法に規定する障害等級に該当する場合、障害補償給付が受けられる。
  3. 労災保険の適用事業所の事業主は、その営む事業において使用する労働者数の多寡にかかわらず、労災保険の特別加入の対象となる。
  4. 労災保険の保険料を計算する際に用いる保険料率は、適用事業所の事業の種類による差異はない。

2が適切

1の補足

  • 労災保険の適用を受ける労働者には、雇用形態がアルバイトやパートタイマーである者は含まれない。

不適切です。

この『労働者』にはアルバイトやパートタイマーも含まれます。


2の補足

  • 業務上の負傷または疾病が治癒したときに身体に一定の障害が残り、その障害の程度が労働者災害補償保険法に規定する障害等級に該当する場合、障害補償給付が受けられる。

適切です。

労災保険給付一覧

給付の種類 支給事由
療養補償給付 業務災害、通勤災害による傷病で療養するとき。
休業補償給付 業務災害、通勤災害による傷病のために労働することができす、賃金を受けられないとき。
障害補償給付 業務災害、通勤災害による傷病が治った後に障害等級1級から7級の障害が残ったとき。
遺族補償給付 業務災害、通勤災害により死亡したとき。
葬祭給付 業務災害、通勤災害により死亡した方の葬祭を行うとき。
傷病補償年金

業務災害、通勤災害による傷病が療養開始後1年6カ月を経過した日に下記のいずれにも該当したとき

  1. 傷病が治っていないこと
  2. 傷病による障害の程度が傷病等級に該当すること
介護補償給付 傷害補償年金または傷病補償年金受給者のうち第1級または第1級の者であって、現に介護を受けているとき。
二次健康診断等給付 事業主が実施する定期健康診断等の結果、脳、心臓疾患に関する一定の項目のすべてについて以上の所見が認められたとき。

3の補足

  • 労災保険の適用事業所の事業主は、その営む事業において使用する労働者数の多寡にかかわらず、労災保険の特別加入の対象となる。

不適切です。

労災保険の特別加入できるのは次の4種に従事している方です。

労災保険の特別加入制度の対象

  1. 中小事業主等
  2. 一人親方等
  3. 特定作業従事者
  4. 海外派遣者

本設問はおそらく中小事業主等のことを言っていると考えられますが、業種によって特別加入を認められる労働者数は違います。

業種 労働者数
金融業、保険業、不動産業、小売業 50人以下
卸売業、サービス業 100人以下
上記以外の業種 300人以下

4の補足

  • 労災保険の保険料を計算する際に用いる保険料率は、適用事業所の事業の種類による差異はない。

不適切です。

なぜなら業種によって労災の確率が違うからです。

michi
michi

リスクが高い業種の方が当然保険料も高いです。

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